シカゴポジション(CME)213
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年1月14日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴのNZドルポジションは遂にスクエアとなりました。ネットショートは1,100枚減らし、差し引き僅か360枚のショートとなりました。ここからは上下いずれかの方向にも動き易くなっています。内訳は3,300枚のロング減、4,400枚のショート減で、総枚数も7,700減ですので、このまま方向感ない流れが続く可能性が出てきています。チャートを見ると、黒のほぼ横流れに近いトレンドラインが現在0.6520〜0.6740米ドルのレンジを形成しています。現在のスポットが0.6620米ドル付近ですので、ほぼ中間で推移しています。もし黒の上下いずれかを抜くと、赤い三角保合いの抵抗線が0.6840米ドル、サポートが0.6450米ドルにあり、どちらかが狙い目になります。
実際の相場は9月末の底値を起点としたサポートが現在0.6460米ドル(シカゴ終値ベースの三角保合い下限の0.6450に相当)にあります。ここが短期のNZドル高の強いサポートになっています。その後11月中旬の底値を起点としたサポートが今週は0.6610米(先週0.6590米ドル)ドルまで上がり、現在はそのラインに絡む流れになっています。但し、先週金曜日の終値では下抜けたので、リスクとしてはNZドルが弱い形になっています。もし先週底値0.6584米ドルを割り込むと、0.6550、0.6510〜20、0.6480、0.6460米ドルの順にあるサポート狙いになります。これを阻止するには0.6660米ドル以上で終わることが必要になります。
シカゴのポジションがスクエアなので、どちらにも動きやすいかわりに、そのまま横流れで動かない可能性もあります。後者なら新規材料待ちですので、来週29日水曜日FOMCの金融政策待ちまでの可能性が出てきます。シカゴが豪ドルのショートポジションを縮小してくるとNZドルは動けないと思われます。
(1NZドル=0.6622米ドル、1月20日14:30)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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