RSI70%越えでピークアウト。8ヶ月ぶり高値圏から急反落
今週のレビュー(12/30−1/3)
今週の南アフリカランド円相場は、週初7.80円で寄り付いた後、早々に高値7.82円まで上昇しました。しかし、前週末金曜日に記録した約8ヶ月ぶり高値7.83円を前に伸び悩むと、その後は、@年明け早々のフラッシュクラッシュを警戒した「円買い」圧力や、A昨年後半にかけての急騰の反動(オシレータ系インジケータのRSIが2年ぶりに70%を超えるなど、南アランド円相場は過熱感が高まっていた)、B中東を巡る地政学的リスク、C中国の主要経済指標の冴えない結果(中国・12月財新製造業PMI)が重石となり、週末にかけては、12/13以来、約3週間ぶり安値となる7.52円まで急落しました。引けにかけて持ち直すも上値は重く、本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、7.55円近辺で推移しております。
来週の見通し(1/6−1/10)
南アフリカランド円相場は、12/27に記録した約8ヶ月ぶり高値7.83円をトップに反落に転じると、今週末にかけて安値7.52円まで急落しました(▲3.96%安)。この間、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンド、一目均衡表基準線を下抜けするなど、テクニカル的に見て「地合いの弱さ」を意識させるチャート形状となっております。オシレータ系インジケータに過熱感は見られず、更なる下落も警戒されます。目先は7.46円前後に位置する200日移動平均線を試す展開に注意が必要でしょう。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感や、A国営電力会社エスコムの負債問題(=政府の財政悪化懸念→ムーディーズによる南ア国債の格下げリスク)、B米中貿易摩擦の再燃リスク(米中協議はこれまでも楽観と悲観で二転三転)、Cムーディーズによる来年3月審査での格下げリスク(=2020年2月に予定されている南ア・予算発表で財政健全化見通しが示されなかった場合、翌3月に格下げが行われるリスクあり。格下げとなればWGBIからの除外を通じて、南アフリカ債券市場から大規模な資金流出が引き起こされる恐れ)、D中東を巡る地政学的リスクなど、不安材料は山積みです。
以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、「下落リスク」が警戒されます。ムーディーズによる格下げリスクが燻る中で、上値余地は乏しく、来週も南アフリカランド円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします。
来週の予想レンジ(ZARJPY):7.40ー7.70
南アランド円日足
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