ニュージーランド中銀の金融政策結果(11月13日開催分)
本日、NZ中銀はオフィシャルキャッシュレートを従来からの1.00%で据え置きを決定しました。エコノミスト予想の利下げを覆す決定となっています。
以下はNZ中銀金融政策議事要旨です。
金融政策委員会はオフィシャルキャッシュレート(OCR)を1.0%のまま据え置く決定をした。雇用はまだ持続可能な範囲で最大限の水準を維持しており、一方でインフレはまだ目標レンジ内だが、中央値の2%以下のままである。8月の議事以降の経済動向は、今のところ既に緩和基調である状況を変更する正当な理由がなかった。
経済の伸びは2019年央からの減速が続いている。これは弱い企業投資、家計支出の伸び悩みを反映している。我々は経済成長が年内残りの期間も弱いままであると予想している。引き続き経済の進展を注視し必要とされる行動を準備し続ける。
貿易相手国の成長も鈍化している。世界貿易や製造業の伸びが弱く、不確実性が高いままである。これにより企業投資を抑制させている。しかしながら、NZの輸出商品価格は堅調であった。これは貿易状況を下支えした。今年のNZドル安もまた世界的に弱い経済環境の中で有効に相殺してくれた。
国内経済活動は2020年には上昇が見込まれる。これは低金利、高い賃金の伸び、政府支出や投資に支えられてのことである。低水準のOCRにより借入金利が下がり、支出や投資を下支えしている。高まる稼働圧力により企業投資の増加が見込まれている。
インフレ目標中央値を達成し雇用を最大限にするべく、金利は暫くの間、低水準のままを求められている。我々の使命はインフレと雇用の目標達成である。もし必要とあれば一段の金融刺激策を行う。
(会合の詳細については略)
(注)NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
NZドル米ドル相場は、金融政策発表前に0.6335〜40米ドル辺りで推移していましたが、予想外の金利据え置きに0.6412〜20米ドルまで約80ピップス急伸し、現在は0.64米ドルを挟んで推移しています。まだ先々の追加緩和については行う用意があるとしており、経済の状況次第では先々の利下げが予想されています。
相場は0.6300〜0.6450米ドルのレンジは依然として破れておらず、下限は0.6330米ドルにもサポートができ、ここを維持している限りは0.6450米ドル方向への流れにあります。従いまして、現在は0.6330〜0.6450のアセンディングトライアングルを形成しています。(11月13日11:15、1NZドル=0.6406米ドル)
次回のNZの金融政策は2020年2月12日(水曜日)に予定されています。
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