ニュージーランド政策金利の予想
NZは明朝10時に政策金利が公表されます。
(市場の予想)
NZ準備銀行(中銀)政策金利(オフィシャル・キャッシュレート:OCR)
現行1.00%⇒0.75%で、25ベーシス利下げ予想(予想レンジ0.75〜1.00%)
(11月12日9時現在の予想値)
明日のNZ政策金利はエコノミスト平均が25ベーシス利下げ(OCR=0.75%)予想になっています。前回9月時点の先々予想では9月据え置き、11月時に0.75%(レンジは0.75%〜1.00%)への利下げ予想になっていましたが、ほぼその線に沿っての予想となっています。
NZの3Q・GDP発表は来月19日に予定されていますが、既に9月までに発表されている貿易収支や失業率などは余り芳しいものではなく、米中貿易協議問題などの外的要因による不確実性をベースに利下げ実施の予想になります。昨年11月のOCRが1.75%でしたので、今回利下げすると2019年では合計1%もの緩和になります。
また下表を見ると、多くのエコノミストは来年2月に25ベーシスの追加利下げを見込んでいますが、その一方でレンジ幅上限は1%まであるので、明日の会合以降の利下げはなく、今後も据え置き予想をしているエコノミストが出てきたことを意味しています。現状の経済が底と見ていると思われます。
尚、前回9月時点の金融政策要旨(一部抜粋)は以下です。内容は将来の緩和余地はあるものの、現在では利下げを正当化する要因がなかったと示唆していました。今回利下げ実施するとなればその要因を指摘することになるので、国内要因であれば経済指標ウォッチになります。
(以下要旨の一部)
「オフィシャルキャッシュレート(OCR)は1.0%のままである。金融政策委員会は8月金融政策要旨以降の新たな情報には、金融政策見通しに関して重要な変更を行う正当な理由が無かったことで合意した。
(雇用等の項目は略)
世界的な長期金利は歴史的に低い水準のままである。これは将来の低いインフレ予想や成長を伴っている。その結果として、NZの金利は更に低くなると予想される。
今年のOCRの低下は家計や企業の借入金利を下げた。そしてNZドルを弱くした。
低金利と政府支出の増加は来年にかけて国内需要の引き上げを支えると予想される。家計支出や建設活動は低金利に支えられている。一方で、投資しようとする企業へのインセンティブは需要圧力の高まりで伸びるだろう。
OCRを低水準で維持することは、雇用を最大限に維持しながら、中銀目標の中央水準までインフレの高まりを確実にすべく必要である。経済を支えインフレや雇用目標を維持する上で、必要とあればより財政や金融の刺激策への余地が残っている。」
(注)NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
NZ政策金利推移(2019年10月末までのオフィシャルキャッシュレートと今回11月予想)
NZドル米ドル相場は昨日はらみ陽線になり、0.6300〜10米ドルのサポートを守り、明日の金融政策待ちの様相です。
昨日のシカゴポジション204内のレンジ0.6300〜0.6450米ドルで発表を迎えそうで、利下げ実施でレンジ下限トライ、据え置きで上限トライになりそうです。
もし上限を抜けた場合はシカゴポジションを勘案すると相場の流れに要注意となりそうです。
尚、次回の金融政策は2020年2月12日(水)に予定されています。
(11月12日10:15、1NZ=0.6363米ドル)
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NZドルにしては依然としてかなりのショートを維持しています。
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