ドル円、英国情勢を睨みながらも方向感を見出し辛い展開(10/22朝)

21日(月)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。

ドル円、英国情勢を睨みながらも方向感を見出し辛い展開(10/22朝)

ドル円、英国情勢を睨みながらも方向感を見出し辛い展開

海外時間の為替概況

21日(月)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。週末の英議会審議で採決が見送られたことに伴う失望感から、アジア時間早朝には、英ポンド円売り→ドル円売りの流れが波及し、一時108.29まで下落しました。しかし、最悪の事態(英・合意なき離脱)は回避されるとの楽観的な見方が広がると、英ポンド円の反発を背景にドル円も反発。米中協議進展期待(週末に劉鶴中国副首相が協議進展に前向きな姿勢を述べたこと)を受けたリスク選好ムードも重なる中、欧州時間序盤かけて108.66まで反発しました。その後も、米主要株価指数の底堅い動きや、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長による「中国への12月関税発動を回避することも可能」との発言が下支えとなり、結局、高値圏108.61でのクローズとなっております。

ユーロドルも方向感に欠ける展開。ドイツ・9月生産者物価指数(結果0.1%、予想▲0.1%)が市場予想を上回ったことで1.1179まで上昇するも、米中協議進展期待を背景としたドル買いが重石となると、米国時間にかけて反落。一時1.1139まで下げ幅を広げる場面も見られた。もっとも、新規材料に乏しい中(英国情勢を見極めようと積極的な取引を手控える動き)、方向感を見出すには至らず、結局1.1140台でのクローズとなっております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、10/3安値106.48をボトムに切り返すと、10/4安値106.58→10/7安値106.69→10/8安値106.82→10/9安値106.93→10/10安値107.17→10/11安値107.85→10/14安値108.04→10/15安値108.15→10/16安値108.57と、9営業日連続で下値を切り上げる力強い動きが続きました。しかし、先週後半以降は、10/16安値108.57→10/17安値108.47→10/18安値108.39→10/21安値108.29と、前日安値を連日で割り込む動きに転じました。心理的節目109円丁度を前に伸び悩む動きが見られており、テクニカル的(ローソク足的)には、「やや反落リスク」に警戒が必要と言えるでしょう。

また、ファンダメンタルズ的にも、@英国情勢の先行き不透明感(市場は最悪の事態回避と受け止めていますが、「合意なき離脱リスク」は依然残存)や、Aトランプ米大統領を巡る弾劾リスク、B欧米を始め世界経済の減速懸念が強まっていること、C米中を巡る不確実性の継続、D中東を巡る地政学的リスク、E日米金融政策格差(追加利下げが織り込まれる米国と、副作用を警戒して追加緩和に二の足を踏んでいる日銀との金融政策の方向性の違い)など、ドル売り・円買いに繋がり易い材料は引き続き多く残っています。

本日は、本邦祝日でアジア時間帯は動意に欠ける展開が見込まれますが、海外時間は、米・10月リッチモンド連銀製造業指数や、米・9月中古住宅販売件数など、米国経済指標の結果に振らされる展開が予想されます。市場予想を下回る結果となれば、月末FOMCでの追加利下げを確実に織り込む形で、米長期金利低下→ドル売りの流れが強まると考えらえます。また、英国情勢は未だ流動的であり、合意なき離脱リスクを意識させるヘッドラインが出てくる可能性もあります。英下院のバーコウ議長は昨日もEU離脱協定案の承認に向けた採決実施を拒否するなど、離脱期限の10/31まで後10日しか残されておりません。当方では、冴えない米経済指標や、英国情勢の先行き不透明感を背景に、ドル円の反落をメインシナリオとして予想いたします。(本日の予想レンジ:107.90ー108.90)

ドル円、英国情勢を睨みながらも方向感を見出し辛い展開

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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