NZ/円、上値余地を探る動きが継続中。中期はNZ弱気変わらず。
先週に続き今週もニュージーランドの重要な経済指標の発表はなく、米中貿易戦争への過度な警戒や、イギリスの合意無き離脱の可能性などによりリスクオフに大きく傾いていたポジションの巻き戻しの動きが強まっています。為替市場は円の独歩安となる中で、NZドルは対米ドル、対円で反転、上昇の流れに入っています。一方で70.50割れから新たな下落トレンド入りした流れには変わりなく、71円台を回復して越週しない限り、下値リスクへの警戒も解けない状態です。
チャートを見ると、日足は8/26に66.60を付けた後、9/3に66.67を付け、これを直近安値として下値を急角度で切り上げており、この間に9/5の陽線が短期トレンドに変化を生じさせています。個々の日足は強いものではありませんが、日足の形状が安定しており、大きく崩れにくい状態です。一方で、前述の通り、70.50割れから新たな下落トレンド入りしており、70.50超えの越週か71円台を回復して終えない限り、下値リスクへの警戒も解けない状態です。日足の上値抵抗は69.50-60、70.20-30に、下値抵抗は68.80-90、68.00-10にあります。68円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、67.50割れで終えた場合は再び弱気に変化します。21日移動平均線は67.96にあり、これをしっかり上抜けて短期トレンドは“NZ強気”の流れにありますが、120日、200日線は71.64と73.11に位置しており中期トレンドはまだ弱い状態です。
一方週足は2週連続で陽線引けとなり、底打ち、反転の流れに入っていますが、3月に付けた76.78を起点として上値を切り下げる流れから上抜けておらず、この週足の上値抵抗が71.80-90に、昨年12月に付けた78.86を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が73.60-70にあり、これらを全て上抜けて越週しない限り、上値余地も拡がり難い形です。また、現状下での可能性がまだ低いものの、67円割れで終えた場合は再び下値リスクが点灯します。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は69.60-70、70.40-50に、下値抵抗は68.50-60、67.00-10にあります。31週、62週移動平均線は72.41と73.62に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変化は認められません。
NZドル/円【週足】:(9/11現在31週移動平均線は72.41に、62週線は73.62にあり、これらを下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れに入っている)
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