短・中期トレンドは“豪ドル弱気”変わらず。一段の下落リスクに注意。
5/16に発表されたオーストラリア4月の雇用統計は失業率が5.2%(市場予想:5.0%)に悪化しましたが、新規雇用は+28.4千人と増加しました。しかし内容を見るとパートタイマーの雇用増によるもので、フルタイムの雇用は▼63千人となり、内容的には決して良くないものでした。為替市場はこれを受けて小幅続落となりましたが、米中貿易問題については米中首脳の歩み寄りへの期待もあって大幅下落には繋がっていません。しかし、世界経済の先行きに不透明感が増していることや、豪州中銀の四半期報告でも2019−20年の成長見通しを下方修正しており、豪ドルは反発余地が限られる展開が続いています。
チャートを見ると、日足は4/17に付けた80.72を直近高値として急角度で上値を切り下げており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。また、76〜78円ゾーンにあった下値抵抗も下抜け始めており、新たな下落リスクが点灯中です。日足の上値抵抗は、76.50-60、77.10-20に下値抵抗は75.20-30、74.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は77.88、78.90、79.71にあり、全てを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方週足は5週連続陰線引けとなり、上値を急角度で切り下げています。また、78.00-10の週足の下値抵抗も割り込んで越週しており、新たな下落トレンドに入っています。再び78円台を回復して越週するまでは一段の下落リスクに警戒が必要です。週足の上値抵抗は76.70-80、77.90-00に、下値抵抗は74.90-00、74.00-10にあります。31週、62週移動平均線は79.32と80.57にあり、両者を大きく下抜けており、中期トレンドも“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。また、月足も今月は寄り付き水準を高値として下値余地を探る動きが先行しており、既に昨年12月の大陰線の値幅(安値77.16)を下抜け始めており、下落幅拡大に繋がり易い状態です。72.00〜72.50ゾーンには長期的な下値抵抗があり、簡単には下抜けないポイントですが、トレンドが弱い状態にあるので、反発余地も限られる展開が予想されます。
(5/16現在31週移動平均線は79.32に、62週線は80.57にあり、これらを大きく下抜けて、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っている)
オーダー/ポジション状況
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