短期トレンドは“豪ドル弱気”に変化。中期トレンドも弱気変わらず。
4/23に発表されたオーストラリアの第1四半期CPI(消費者物価指数)が前期比で0.0%(市場予想:+0.2%)、前年比でも+1.3%(同:+1.5%)と市場予想を大きく下回ったことから豪ドルは対米ドルで0.7100近辺から0.70台前半へ、対円でも79円台前半から78円台半ばへと急落しました。国内景気は雇用市場が安定しており、堅調な消費に支えられて足元の景気に不安はありませんが、中国経済が底打ちの可能性を示す一方で、欧州経済の脆弱さや世界経済の先行きに不安を残しており、低インフレ下での豪ドルの上値余地も拡がり難くなっています。
チャートを見ると、日足は3/25に付けた77.54を直近安値とする短期的なサポートラインを4/22足が下抜けて終え、さらに24日の陰線が21日移動平均線を大きく下抜けて終えており、短期トレンドに変化を生じさせています。78.00±10銭に日足、週足ベースで見た強い下値抵抗がありますが、77.50割れで終えた場合は新たな下落トレンド入りの可能性が生じます。日足の上値抵抗は79.20-30、79.80-90に、下値抵抗は78.00±10銭、77.60-70にあります。また、21日、120日、200日移動平均線は79.45、79.55、80.13に位置しており、収束中のこれらを全て下抜けて、短期トレンドは“豪ドル弱気”に変化しています。また、4/17に付けた80.72で戻り天井を確認した可能性も点灯しており、80円台を回復して越週しない限り、下値リスクがより高い状態です。
一方直近の週足は小陰線で終え、単体では下げ余力の強いものではありませんが、今週は4/23のCPI発表後の下げがきっかけとなって短期トレンドが変化しており、続落して越週する可能性が高くなっています。78.00±10銭に日足、週足ベースで見た強い下値抵抗がありますが、77.80以下で越週した場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなります。今週の週足の上値抵抗は80.00-10、80.50-60に、下値抵抗は78.00±10銭、77.60-70にあります。31週移動平均線は79.69に、62週移動平均線は80.88に位置しており、両者の下に再び入り込んでおり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
豪ドル/円【週足】:(4/24現在31週移動平均線は79.69に、62週線は80.88にあり、今週の値動きでこれを大きく下抜けて、一段の下落リスクが点灯中)
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