トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、下降チャンネル内での動きを継続しやすいと見て「18.70レベルをサポートに19.50レベルをレジスタンスとする流れ」を考えました。実際のレンジは安値が19.06レベル、高値が19.59レベルと、思いのほか底堅かったものの比較的静かな一週間となりました。
先週はドル円が一時的なドル高でわずかに年初来高値を更新しましたが、ドルトルコリラもまた年初来高値をわずかに更新し、現状もドル高値圏での推移を続けています。トルコリラ安の背景にあるのは、継続材料としてトルコ国内の景気減速、地方選結果にエルドアン大統領が再選挙提案といったあたりです。さらに先週はFTに短期スワップにより外貨を積み増しているとの記事があり、それを十分な外貨準備が無いために通貨防衛の余裕も無いと市場参加者が見ているという観測が書かれたこともトルコリラの悪材料とされました。
今週は、トルコ地方選に対して選挙管理委員会の最終判断が下されること、またトルコ中銀の政策金利発表がありますが、前者に関してはもし再選挙を認めた場合、国外からのトルコリラ売りが強まり、リラ急落に繋がる恐れがあります。またトルコ中銀の政策金利は現状維持と引き締めスタンス続行が予想されていて、こちらのあまり影響は出無さそうです。
4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
ピンクの平行線で示した緩やかな下降チャンネル内での動きを継続しやすいと見てよさそうです。ただ、選挙管理委員会の最終判断次第ではドルトルコリラでのリラ急落をきっかけに、大きくリラ安に動くリスクがあるという点にだけは警戒しておきたいところです。
ここでは再選挙は無いという前提で、18.80レベルをサポートに19.40レベルをレジスタンスとする週を見ておきますが、もし再選挙というようなことがあれば、年初来安値を更新する可能性が大きいと考えています。
*10連休中の予定ですが、来週は一週間お休みをいただき、5月6日から再開いたします。
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