ユーロドル日中は動意薄、欧州勢参入後は下値を探る展開
29日の東京市場でユーロドルは1.12台前半での横ばい推移。日中の取引レンジは1.1221-39の18pipsどまりでした。夕刻16:00に発表された2月のドイツの小売売上高の大幅上ブレにもほとんど反応していません。
しかし、その後はユーロ売りが徐々に強まり、東京時間19:00現在は昨日の安値を下回る1.1210レベルで取引されています。
英国では29日にEUからの離脱協定案のうちEUとの将来の方針を示した「政治宣言」を除く離脱条件部分のみを取りだしての3回目の採決が議会で行われます。
「政治宣言」を外したのは、実質的な変更のない離脱案の再々審議はしないとのバーコウ下院議長の方針をかわすテクニカルな変更と見られていますが、議長は採決を認めています。ただ、メイ首相が可決に持ち込める見通しは立っておらず、否決された場合にはEUは一年の離脱延期か4/12時点での合意なき離脱の二者択一を英国に迫る方針と報じられています。
欧州の景気減速懸念と答えの出ない英国のEU離脱にユーロドルは連日下値を切り下げ、中期レンジの下限エリアに到達、昨晩は1.1214の安値をつけています。
今晩のEU離脱法案の3度目の否決は市場に織り込まれつつあるものの、離脱の道筋に関してはその先も不透明感が強く今晩もユーロドルは下方向のリスクを抱えながら波乱含みです。
序盤の欧州株価指数先物は米、アジアの株価上昇とユーロ安に概ね上げて始まっています。
今晩この後は21:30に米個人所得と個人支出、23:00に新築住宅販売とミシガン大消費者信頼感指数の発表があります。尚、英下院のEU離脱協定案の採決は本日日本時間23:30以降に行われる予定です。
ユーロドル日足
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