下値余地も限られる可能性。82円超えの越週で短期トレンドに変化。
9月13日に発表されたオーストラリア8月の失業率は5.3%と市場の予想通りでしたが、新規雇用が+4.4万人と事前予想の+1.8万人を大幅に上回る好数値となりました。為替市場はこれを受けて豪ドル買い動意が強まりましたが、短期トレンドを変えるほどの大幅上昇には繋がっていません。為替市場は引き続き米中貿易摩擦問題、新興国通貨の動向に注意を払う動きとなっていますが、過度な警戒感はやや後退しています。
チャートを見ると、日足は9/7に付けた78.69を直近安値として反発に転じており、上値余地を探る動きが見られますが、7/19に付けた83.93を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、この日足の上値抵抗は81.00-10にあります。これを上抜けて終えれば日足の形状が改善して下値リスクが若干後退しますが、中期トレンドが弱い状態にあるので豪ドルの急伸にも繋がり難いと見られます。日足の上値抵抗は80.50-60と81.00-10に、下値抵抗は79.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は80.45、82.12、83.49に位置しており、短・中期トレンドともに豪ドル弱気の流れにあります。
一方週足は、2週連続陰線引けとなり、上値を切り下げる流れを変えていませんが、今週は下値を攻めきれずに反発に転じており、80円超えで越週出来れば前週の下げを取り返すことになり、下値リスクが若干後退して上値余地を探る動きが強まり易くなりますが、1月に付けた89.07を起点として上値を切り下げる流れの中にあり、この週足の上値抵抗が82.00-10にあることから、82円超えで越週するまでは下値リスクが軽減されません。また、これを上抜けた場合でも、8月足が安値引けの陰線で越月していることや、31ヶ月移動平均線が83.23に位置しており、上値抵抗として働く可能性を示しています。今週の週足の上値抵抗は82.00-10に、下値抵抗は78.90-00、78.00-10にあります。31週、62週移動平均線は82.11と84.70に位置しており、中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりありません。
豪ドル/円【週足】:(9/12現在31週移動平均線と62週線が82.11と84.70にあり、中期トレンドは豪ドル弱気の流れにある。)
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