ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.20レベルをサポートに、7.50レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が7.25レベル、高値が7.69レベルと思ったより強い値動きを示しました。
ユーロ円等の主要なクロス円と比較してもわかりますが週初から買いが先行していましたが、FOMCでイエレン議長がハト派寄りのスタンスを強調したことから株高、新興国通貨高という動きとなりました。1日金曜は日本株が大幅安となり円高の動きとなったことで、週末のクローズはやや水準を下げたものの基本的に堅調な地合いを継続しています。
今週の材料は、週報にも書いた通りですがイエレン議長も含め歴代FRB4議長が参加する討論会が金曜日に開催され、4月FOMCにおける利上げの有無も含め(現在のコンセンサスは6月以降)、ドル円の材料としては最大のものと考えられます。いっぽうでドルランドの材料としては、7日の製造業生産(2月)程度しか無く、先週木曜の相関係数で書いた通りカナダ円同様に、ここに来て上値が重くなってきた原油価格の動きが大きいと言えるでしょう。
ただ、歴代4議長の討論会は金曜日となりますので、今週は原油価格がどこまで下げるのか、ドル円はこれまでのレンジを下抜ける可能性があるのか、とどちらかというとリスクオフ方向、ランド円にとっては下値を模索しやすい懸念があると考えられます。
今週はシンプルに日足の均衡表チャートを見てみましょう。
ランド円日足一目均衡表
ランド円は、昨年から年初まで大きく下げる動きとなっていましたが、1月11日に6.56レベルという極端な安値を付け、それ以降は着実に安値を切り上げつつも高値も限定的な値動きのチャート(ピンクのラインで示した2本のサポートと1本のレジスタンス)となっていました。しかし、先週後半の上昇でもってレジスタンスラインをトライしました。値幅観では、3月16日安値(7.00)を起点に3月22日高値(7.40)までの上げ、その後3月24日の押し(7.22)から計算される100%(7.62)を達成し、127.2%(161.8%の平方根)の計算値である7.73を視野に入れる展開となっています。
レジスタンスを抜けたことに加え、均衡表では雲を上抜けたことから三役とも好転した状態となっていて、中期的にはまだランド円が買われやすい状況にあると言えます。つまり、周辺環境としてリスクオフ懸念は残るものの、ランド円のテクニカルな面からは底堅い値動きを継続しやすいと言えます。
双方を考慮すると、今週は金曜終値を中心としたもみあいとなると考えられ、7.35レベルをサポートに、7.75レベルをレジスタンスとする流れを見ておくこととします。
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