豪ドル/円、短期トレンドは強気。中期トレンドは豪ドル弱気。
6/6に発表されたオーストラリアの第一四半期GDPは前期比+1.0%(予想0.8%)、前年比でも+3.1%(予想:2.8%)となり、市場予想を大きく上回りました。内容的にも貿易が好調であることや、所得の伸びが認められて内需、外需ともに景気の拡大に貢献していることが確認されました。中銀は政策金利を市場の予想通り1.5%に据え置くことを決定しましたが、議事録の内容はこれまでとほとんど変わらず、低インフレ下で労働賃金の上昇が抑えられる傾向にあるものの、経済の強さが労働賃金を押し上げていくとの楽観的な見方を変えていません。また、不確定要因として家計収入の低い伸びと家計債務の大きさが消費を不確実なものとする可能性があるとしています。豪ドルは良好なGDPの結果を受けて対ドル、対円で上昇しています。
チャートを見ると、直近の日足(6/6)は84円台に実体を置く陽線となり、日足の形状が安定して一段の上昇の可能性が生じています。また、82.95に位置する21日移動平均線もしっかりと上抜けており、短期トレンドは強い状態を維持しています。一方で、84〜85円台に週足、月足ベースで見た強い上値抵抗が控えており、これにぶつかる可能性にも注意が必要です。日足の上値抵抗は84.50-60、85.40-50に、下値抵抗は83.60-70、83.00-10にあります。120日移動平均線は84.33に、200日線は85.44に位置しており、これらをしっかりと上抜け切れておらず、中期トレンドは豪ドル弱気の流れを変えていません。
一方直近の週足は、下ヒゲが長く実体の小さい陽線引けとなり、下値トライに失敗して週初の寄り付き水準近くまで戻した形で終えています。この反動で今週は週初から上値トライの動きが先行しており、6/7現在も高値圏で推移していますが、週足ベースで見た強い抵抗が84.50-60にあり、これをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクを残します。また、これを上抜けて越週した場合でも62週移動平均線が85.22に位置しており、これに上値を抑えられる可能性があります。週足の上値抵抗は84.50-60、85.40-50に、下値抵抗は83.10-20、82.00-10にあります。83円割れで下値リスクが点灯、82円割れで越週した場合は再び短期トレンドが変化して一段の下落に繋がり易くなります。
豪ドル/円【週足】:(6/6現在31週移動平均線と62週線が84.54と85.22にあり、中期トレンドは豪ドル弱気の流れを変えていない。)
オーダー/ポジション状況
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