<< 東京市場の動き >>
1日の東京市場は、ドルが小高い。終日を通した値動きはわずか20ポイント強だったが、それでも「寄り付き安・大引け高」の展開。ドルは109.40円台という高値圏で大引けている。
ドル/円は、寄り付いた109.25-30円を日中安値に小じっかり。夕方にかけて109.45円レベルまで値を上げる局面も観測されていた。
しかし、日本がゴールデンウィーク期間中にあたるうえ、中国や香港、シンガポール市場が休場ということで参加者も限られ、積極的な動意は手控えられている。実際、終日を通した値動きも、わずか20ポイント強で動意らしい動意はなし。16時時点では、109.40-45円で推移し欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたひとつは、「北朝鮮情勢」。前日に続き、再びトランプ米大統領が「南北軍事境界線、米朝会談の最高舞台になり得る」と発言したほか、別所国連大使「北朝鮮の行動あるまで制裁緩和ない」、米韓研究所「北朝鮮核実験場はいまだ健在」−−などといった発言や発表がなされていた。
また、それとは別に「米貿易問題」に関するニュースも幾つか観測され、話題に。たとえば、フォックスニュースは「米財務長官が3-4日に訪中、貿易問題協議へ」、WSJ紙「米大統領は対EU鉄鋼関税に関する決定を6月1日まで先送り」、ブルームバーグ「米国はカナダ、メキシコ、EUとの関税協議を6月まで延長」−−とそれぞれ報じていた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル高基調にあることは間違いないものの、109円半ばで上げ渋る展開が続いている。本日の東京時間も高値は109.46円までだった。油断は禁物だが、短期的なポジションの偏りなどを加味すると、110円は近くて遠いレベルであるのかも知れない。なお、本日はNYなど北米市場がオープンするものの、ドイツやフランスといった一部欧州市場は休場となる。流動性の低いなかの荒っぽい変動にも一応要注意。
材料的には、依然として北朝鮮情勢に対する関心が高い。そして、その多くは米朝や南北の関係改善を期待させるモノになる。「期待感」がドルの買い安心感につながっている面は否めず、このあとも米朝首脳会談開催などをにらみ、ドルの底堅い値動きが続きそうだ。
テクニカルに見た場合、先週25日の欧州時間あたりから、109円レベルをサポートにかなり底堅いが、109円半ばでは上値も重い展開が続いている。つまり、1週間近くも109.00-50円という、たった50ポイント程度の膠着相場をたどっていることになるわけだ。
そうした意味において、まずは足もとのボックス圏を上下どちらにブレークするのか、その方向性に注意を払いたい。上方向なら、当然110円トライが予想される反面、下方向に抜けた場合には108円半ば、108円などが下値メドに。
一方、材料的に見た場合、4月の製造業PMI確報や、同ISM製造業景況指数など幾つかの米経済指標の発表が予定されているほか、2日までの日程でFOMCが開催される見込みだ。米ファンダメンタルズや金利情勢に対する関心がジワリと高まっている感もあるだけに、ともに注意を払いたい。
そのほかでは、北朝鮮情勢ならびに米貿易問題への警戒感も高い。なかでも、フォックスニュースが報じた後者に関する「米財務長官が3-4日に訪中、貿易問題協議へ」−−の続報などは気掛かりだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.90-109.80円。ドル高・円安方向は、先週高値109.54円を含めた109円半ばの攻防にまずは注視。本日東京のドル高値も109.46円までで目先は強い抵抗となっている感を否めない。抜ければ、110円が現実的なメドとして意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、過去1週間ほどのドル安値である108.95-00円が最初のサポートに。割り込めば108円半ばや、一目均衡表の転換線や先行帯の雲の上限などが位置する108.00-05円前後がターゲットとなろう。(了)
オーダー/ポジション状況
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