豪ドル/円、豪ドル弱気の流れは変わらず。81円台で一旦底打ちした可能性も。
7日に発表されたオーストラリア10-12月期のGDPは+0.4%に留まり、市場予想の+0.5%に届きませんでした。為替市場はこれには反応鈍く、むしろ7日の早朝に報じられたコーン米NEC委員長の突然の辞任を受けてリスク回避的な円買いが強まりました。しかし、海外市場ではこれを冷静に受け止める動きとなり値を戻しています。また、8日に発表された1月の貿易収支が10.55億豪ドルの黒字と、市場予想の+1.6億ドルを大幅に上回ったことから豪ドルは対ドル、対円で下値が限られる展開となっています。市場は引き続きアメリカの長期金利動向や貿易問題の行方、週末の米雇用統計を注視する動きとなっています。
チャートを見ると、日足は3/5に付けた81.49を直近安値として反発に転じていますが、1/23に付けた89.07を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、この日足の上値抵抗は86.00-10にあります。また、1/31に付けた戻り高値88.50を起点とする短期的なレジスタンスラインの上値抵抗が83.10-20にあり、現状はこの抵抗も上抜け切れていない状態です。一方で81.70〜82.00ゾーンには中期的な下値抵抗があり、これには一旦跳ね返されており、短期的には81円台で一旦底打ちした可能性が生じています。前述の83.10-20の抵抗をクリアして、さらに83.50超えに日足の実体を戻すか、84円超えで越週した場合は底打ちが確認されて、上値余地を探る動きが強まり易くなります。但し、この場合でも200日移動平均線が86.57に位置しており、中期トレンドは弱いままです。日足の上値抵抗は83.10-20、84.00-10に、下値抵抗は82.00-10にあります。21日移動平均線は83.92に位置しており、短期トレンドの変化はまだ認められない状態です。
一方週足は6週連続陰線引けとなり上値を切り下げる流れを変えていませんが、今週の下値トライでは下値抵抗に跳ね返されて82.00超えに値を戻しており、上値余地を探る動きに転じています。現状は上値を切り下げる流れに変化が認められませんが、84円超えで越週した場合は週足の形状が改善して一段の上昇に繋がり易くなります。この場合でも31週、62週移動平均線が86.66と85.98に位置しており、中期トレンドが弱いことから、急伸にも繋がり難く、戻り余地を試した後の反落にも引き続き警戒が必要です。今週の週足の上値抵抗は84.00-10に、下値抵抗は82.00-10にあります。
豪ドル/円【週足】:(3/7現在31週移動平均線は86.66に、62週線は85.98にあり両者を下抜けて中期トレンドは豪ドル弱気の流れに入っている。)
オーダー/ポジション状況
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