豪州中銀・金融政策決定会合要旨(18/2/6日開催分)

本日の会合で、委員会はキャッシュレートを現行の1.50%に据え置くことを決定した。

豪州中銀・金融政策決定会合要旨(18/2/6日開催分)

豪州中銀・金融政策決定会合要旨

豪州準備銀行(中銀)政策金利
  現行の1.50%で据え置き決定。(市場の予想通り)

(中銀の委員会要旨)
本日の会合で、委員会はキャッシュレートを現行の1.50%に据え置くことを決定した。

幅広い拡大を続けた2017年の世界経済から振り返ることにする。幾つかの先進国では上昇トレンドを越えた成長を見せ、失業率は低いままだった。またアジアの成長も拡大した。とりわけ国際貿易取引の増加に支えられた。中国経済は堅調に拡大したが、当局は金融部門やそれに付随する成長にはリスクも高まっていることに注意を払っている。

世界経済の拡大は。ここ数ヶ月の間、原油やその他商品価格の上昇をもたらした。それでも豪州の貿易条件ベースでみると、比較的高い水準を維持するとは見ているが、今後2〜3年では下落方向を予想している。

高くなった商品や雇用のタイト化により今後2〜3年先はインフレ見通しが高まってくるにも関わらず、世界的にインフレはまだ低い。長期金利は上昇しているものの、依然低い水準に留まっている。世界経済の状態は改善続けており、幾つかの中銀は金融引き締めスタンスである。金融市場は拡大中で、信用スプレッドは狭いままである。

豪州経済に関する中銀のGDP先行き見通しは拡大を見込み、今後2〜3年先の平均で3%を越えると予想している。昨夏以降のデータはこれを裏付けている。企業状況はポジティブで、非鉱山関連部門は改善続ける見込みである。公共インフラ投資の拡大はそれを支えている。引き続き不確実性が懸念されるのは家計の消費である。家計収入は伸びが緩やかで、債務が高いからである。

雇用は2017年通して拡大し、失業率は低下した。雇用は全ての州で拡大し、労働参加率の高まりを伴って上昇している。色々な先行指標をみると、先行きの雇用は失業率低下を伴いながら、堅調に推移すると思われる。雇用市場の改善にも関わらず、賃金の伸びは低いままである。恐らく、雇用が賃金引上げを起こす水準にまでならないと、この状況は暫く続きそうだ。ある経営者は必要な技量をもった労働者を探すのが非常に困難になったとの報告もある。

インフレは依然低く、CPIも現下のインフレも2%絡みで推移している。インフレはおそらくこのまま暫くの間低いままで推移しそうだ。これは労働コストの伸びが低く、小売での価格競争力が強いためである。しかしながら、ゆっくりとしたインフレは経済の伸びに準じて高まると予想している。中銀の2018年CPI見通しは2%を僅か越えた水準になると予測している。

貿易加重平均でみた豪ドルは過去2年間で推移したレンジになるとみている。通貨高は経済活動の上昇を緩やかにし、インフレは現状見通しから低くする結果を生む。

国内全域をみた住宅価格は過去6ヶ月間ほとんど変わらなかった。それでも幾つかの地域では記録的な下落を見た。東側の首都圏地域では、今後2〜3年間で、アパートの追加供給が続くと計画されている。家計の高い、かつ増加している債務を考えると、中期リスクとして借入基準の厳格化により、家計バランスシートリスクの改善になると思われる。

低金利は豪州経済を下支えし続けている。また失業率の更なる改善やインフレが目標値内に収まるとみられる。ただ、この改善はゆっくりとしたものになろう。現状の利用できる情報をもとに、委員会は金融政策の現状維持を決めた。これにより、持続的経済成長を促し、インフレの目標値達成に寄与するだろう。
(要旨以上)

(注)豪州中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。

2018年最初の金融政策は昨年までと全く変わらない内容でした。為替に関しては、発表前の0.7870〜75米ドルから現在は0.7835〜40米ドルと若干緩んでいます。0.7880〜90米ドルサポートを下回っていたので、テクニカルで0.7810米ドルサポートを狙っている形になっています。ここを維持できないと0.7740〜50米ドルが次にサポートになります。上値は0.7880〜90、 0.7940米ドルに抵抗線控えています。(2月6日14時00分、1豪ドル=0.7843米ドル)

尚、次回金融政策会合は2018年3月6日(火曜日)に予定されています。
(以上)

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