豪ドル/円、短・中期ともに強気。87円割れで下値リスクが点灯。
オーストラリアの12月の雇用統計は失業率が5.5%と市場予想の5.4%より若干悪い結果となりましたが、新規雇用は+3.47万人と市場予想の+1.5万人より大きく超える結果となりました。為替市場ではこれを受けて89円台トライの動きが強まりましたが、89円の壁を上抜けられずに反落に転しています。緩和的な金融政策の下、オーストラリア経済は緩やかな拡大基調を維持していますが、一方で、日本の景況感にも明るさが増していることから、量的緩和縮小の可能性を先取りして長期金利が上昇し始めており、豪ドルの上値を抑える可能性があります。
チャートを見ると、日足は1/10に付けた87.22を直近安値として反転、上昇の流れに戻していますが89.00-20にある日足の上値抵抗を抜け切れておらず、下値リスクを残した状態です。また、87円割れで終えた場合は、再び下値リスクが高くなり86.00-10以下の下値抵抗の強さを確かめる動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は88.80-90、89.30-40に、下値抵抗は88.00-10、87.10-20にあります。21日、120日、200日移動平均線は87.86、87.21、86.17にあり、短・中期トレンドをサポートしていますが、87円割れを見た場合は短期トレンドが変化して一段の下落リスクが点灯します。
一方直近の週足は陰線引けとなり、下値リスクの高い形で終えています。今週は87円台の下値抵抗を下抜け切れずに反発に転じていますが、週足の上値抵抗ポイントが89.10-20にあり、これには一旦ぶつかった状態です。これを上抜けて越週出来れば一段の上昇へ、逆に87.90-00の抵抗を守り切れずに終えた場合は、上値トライに失敗した形となり、下値リスクを残します。さらに87円割れを見た場合は短期トレンドが変化して、一段の下落リスクが生じます。週足の上値抵抗は89.10-20、90.40-50に、下値抵抗は87.90-00、87.00-10にあります。31週、62週移動平均線は、87.19と85.94にあり、中期トレンドをサポートしていますが、85円割れで越週した場合は中期トレンドが変化して一段の豪ドル下落に繋がり易くなります。また、62ヶ月移動平均線が89.32に位置しており、年初からの上値トライでもこれを上抜け切れていません。月足は90円超えで越月しない限り、下値リスクを残した形です。
豪ドル/円【週足】:(1/17現在31週移動平均線は87.19に、62週線は85.94にあり中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持しているが、85円割れの越週した場合は下値リスクが点灯する)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2018.01.19
2018年の豪ドル対米ドルの見通し
2018年は米豪の金融政策格差(豪ドル金利据え置き、米ドル利上げ見通し)で、年前半はどうしても豪ドルの先安観が強くなっていますが、
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2018.01.18
オーストラリア 12月失業率結果(18/1/18)
12月の豪州失業率は以下の通りとなり、就業者数はエコノミスト予想を上回りましたが、失業率が若干悪化して相場材料としては痛み分けになっています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。