豪州11月貿易収支結果
(今回発表)1月5日公表分(出所:豪州統計局)
11月の豪州貿易収支が発表されましたが、エコノミスト予想平均を大きく下回る▼6.28億豪ドルになりました。予想レンジ下限に近い数値となり、10月の下方修正幅▼4.07億豪ドル、9月の下方修正幅▼4.35豪ドル(+当初の+16.04億豪ドル⇒+11.69億豪ドル)分を含めると▼14.7億豪ドルになります。例年10月を底にして年末〜年始にかけて改善傾向を示していましたが、今回は10月よりも赤字幅が拡大しました。第4四半期は2か月連続の赤字となりGDPにはマイナス要因になります。
内容としては、10月と比べて11月は、
輸出が 10月317.12豪ドル、 11月318.53億豪ドル、
輸入が 10月320.14豪ドル、 11月324.81億豪ドル、
差引 ▼3.02豪ドル ▼6.28億豪ドル
となり、外需・内需共に拡大となっています。豪州経済にとっては光明です。
個別内容として、11月に大きく変化した項目は、10月と比較して輸出が非農業品+3.94億豪ドル、金が▼4.25億豪ドルとなっています。一方、輸入は消費財が▼2.13億豪ドル増、資本財が▼1.90億豪ドル増、中間財が▼0.81億豪ドル増となっています。ここ数ヶ月は消費財の増加が続いています。
下図を見ると移動平均線では遂に収支ゼロ付近まで下がってきました。2017年前半の貿易収支の黒字傾向が無くなっています。ここ数ヶ月は輸出がマイナス傾向を強め、収支幅が減少となっているので、世界経済の停滞なのか、北半球の秋〜冬にかけての季節要因なのか今後注目されます。
貿易収支(緑は収支ゼロ)
相場は発表前に0.7865〜70米ドル付近で推移していましたが、発表後は安値0.7842米ドル付近まで小幅下落して、現在は0.7855〜60米ドルで推移しています。豪ドルにとってはかなりの悪材料でしたが、現在の豪ドル高の地合いを受けて下げが極めて少なかった模様です。
このために豪ドルはまだ底固いですが、上値の強い抵抗線0.7880〜90米ドルに止められています。越えてくれれば0.7950〜60、心理的壁の0.80米ドルを試せる位置にいけます。逆にここで蓋をされると、0.7810米ドルのサポートに当たります。切れば0.7720〜30米ドルまでの下余地が広がりますが、シカゴポジション勘案するとそこまでの押しは可能性が低くなっています。今日の米雇用統計が鍵になりそうです。(1月5日13:00、1豪ドル=0.7858米ドル)
オーダー/ポジション状況
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