<< 東京市場の動き >>
週の初め18日の東京市場は、基本的に112円半ばを中心とした一進一退。値幅だけを見ると、40ポイント強とまあまあの変動を記録したが、薄商いのなか荒っぽい値動きをたどった面もあり、明確な方向性はうかがえなかった。
ドル/円は先週末のNYクローズに近い112.65-70円レベルで寄り付いた直後から、やや荒っぽい上下動。112.40円レベルの日中安値を記録したのち、112.80円台まで値を上げている。後者については、年末ということで、仲値不足観測など需給要因も取り沙汰され、ドル買いを支援していたという。
ただ、日中高値を記録後は、ようやく小康状態となり、112.60-70円を中心としたベタ凪に。16時時点でも112.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「北朝鮮情勢」。安保理閣僚会合が開催され、河野議長(外相)が「北に最大限の圧力を」と発言した反面、北の国連大使からは「核・ミサイルの正当性を主張する」コメントが聞かれるなど、主張が対立した。そんななか、明19日に北対応を主とした「日韓外相会談が実施」されるとあって、様々な思惑が交錯していたようだ。
ほかには、米露首脳がまた電話会談を行い「プーチン氏がテロ阻止で謝意」と報じられたうえ、FOXニュースはムニューチン米財務長官へのインタビューとして「クリスマス前の政府機関閉鎖を予想せず」と伝えていた。
<< 欧米市場の見通し >>
足もとのドル/円は方向性が乏しい。先週末には下値をトライし、正念場である112円を試すも抜け切れなかった一方で、上値も重く113円には届いていない。つまり、時間足チャートを見ると、112-113円のレンジ取引がすでに3営業日近くになることがうかがえる。
まずは、現状のボックス圏をどちらの方向に抜けていくのかの見極めが重要となりそうだが、マーケットは徐々にクリスマスモードを強め始めており、いまのような方向性の乏しい状況が続くとの見方も少なくない。とは言え、参加者が減退するなか、「薄商い=荒っぽい価格変動」にも一応要注意。
テクニカルに見た場合、前述したように、ここ3営業日ほど推移している112円台を上下どちらに抜けるのか、まずはその方向性が注視されている。
テクニカルポイントの多さからすると、112円前半などにサポートが多いドルの底堅さが優勢に見えるものの、今年の相場パターンである「ドル高とドル安は1ヵ月周期で入れ替わる」を考慮した場合、ドル高の寿命はそれほど長くない可能性も否定出来ない。
一方、材料的に見た場合、12月のNAHB住宅市場指数が発表される予定であり、そちらは当然要注意。
ただ、材料そのものはさほど多くなく、動きにくそうな雰囲気だが、早ければ19日にも下院で採決される見込みの「米税制改革法案」の行方が波乱要因か。上院の動きも含めて、まだ一波乱ありそうな気もしないではない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.20-113.20円。ドル高・円安方向は、東京高値も位置する112.80-90円、ならびに113円などの攻防を注視。抜ければ一目均衡表の雲の上限が位置する113円半ばがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線や一目均衡表の基準線などが位置する112.40円レベルが最初のサポートとして意識されそうだ。下回れば、112円レベルや111.60-65円に位置する移動平均の200日線を目指す展開が予想されている。(了)
オーダー/ポジション状況
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