豪ドル/円、86円台での攻防。87円台を回復すれば下値リスクが後退。
14日に発表されたオーストラリアの11月の雇用統計では、失業率が予想通りの5.4%でしたが、新規雇用が+6.1万人と市場予想の+1.9万人を大きく上回りました。内容的にもパートタイムの+1.97万人をフルタイムの+4.19万人が大きく上回っており、雇用の“質”も良好であることを示しています。これを受けて豪ドルは対ドル、対円で上昇しましたが86円台半ばの上値抵抗を上抜け切れていません。足元ではアメリカの税制改革法案の行方が焦点となっています。
チャートを見ると、日足は小陽線を繋げて下値を切り上げる流れに入っていますが、9/21に付けた90.30を起点として上値を切り下げる流れには変化が認めらません。この日足の上値抵抗は86.80-90にあります。これを実体ベースで上抜けるか87.10-20の抵抗をクリアしない限り、下値リスクがより高い状態に変わりありません。一方で、84円台の中期的な下値抵抗には跳ね返されており、84円割れを見ない限りは下値余地も拡がり難いと見られます。21日移動平均線は85.20に位置しており、これを上抜けて、日足の形状は改善しています。また、200日移動平均線は85.87にあり、若干上抜けていますが、こちらは“ダマシ”となる可能性があります。短期トレンドは、87円台を回復して引けない限り大きく変化しません。
一方週足を見ると、上値を切り下げる流れには変化が認められませんが、84円台にある中期的な下値抵抗に支えられて、今週は上値トライの動きに転じています。この週足の上値抵抗は87.00-10にあり、これを上抜けて越週すれば下値リスクが若干後退します。現状は昨年6月に付けた72.53を起点とする中期的なサポートラインを下抜けた位置で推移しており、この週足の上値抵抗は86.80-90にあることから、87.10超えで越週するまでは下値リスクにより警戒が必要です。また、84円台を維持できずに越週した場合は82円台までもう一段下値が拡がり易くなります。週足の上値抵抗は86.80〜87.10に、下値抵抗は85.00-10、84.00-10にあります。31週移動平均線は86.38に、62週移動平均線は85.25に位置しており、現状はこれに挟まれた状態ですが、31ヶ月移動平均線は84.55に位置しており、これには一旦跳ね返された形となっています。
豪ドル/円【週足】:(12/14現在31週移動平均線は86.38にありこの下に入り込んで下値リスクが高い状態。62週線は85.25にあり下値抵抗として働く可能性を示唆)
オーダー/ポジション状況
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