豪ドル/円、短期は弱気。強い下値抵抗ポイントを守り切れるかに注目。
16日に発表されたオーストラリア10月の雇用統計は失業率が5.4%と市場予想の5.5%より改善を示す一方で、就業者数が+3,700人に留まり市場予想の+18,000人を下回る結果となりました。しかし、内容的にはフルタイムの就業者数が+24,300人となり、パートタイマーが大幅に減少したことが要因であったことから、豪ドル相場は下げ渋りの展開となっています。景況感は引き続き良好で、オーストラリア経済自体に懸念材料がないものの、アメリカの財政改革法案の進展に不透明感が拡がっており、株式、為替相場も調整色が強いことからリスク回避の動きが強まっており、豪ドルは対ドル、対円で引上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は、9/21に付けた90.30を起点として上値を切り下げる流れに変化が認められません。この日足の上値抵抗は88.00-10にあります。また、10/23に付けた89.08を戻り高値として上値を切り下げており、この日足の上値抵抗が87.10-20にあることから、これを実体ベースで上抜けて来るまでは、下値リスクにより警戒が必要です。一方で下値も、84〜86円ゾーンには中・長期的な下値抵抗が散在しており、一気に下抜けるにも無理がありそうです。21日移動平均線は87.48にあり、この下に入り込んでおり、短期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。また、120日、200日線も86.94と86.04に位置しており、下値リスクが点灯中ですが、“ダマシ”となる可能性があります。
一方、週足を見ると、3週連続陰線引けとなり上値を切り下げる流れに変化が認められません。今週は週初から下値トライの動きが先行していますが、86円超えで越週出来れば、反発に転ずる可能性を残します。逆に84.50割れで越週した場合は、新たな下落リスクが点灯して、82〜84円ゾーンにある、長期的な下値抵抗をトライする動きが強まり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は86.90-00に、下値抵抗は84.80-90にあります。31週移動平均線は86.13に位置しており若干下抜けていますがダマシの範囲内です。また、62週線は84.73に位置しており、これを守って反転の可能性を残した状態です。但し、85円割れの越月か、84.50割れの越週となった場合は、新たな下げトレンド入りの可能性が高くなります。
豪ドル/円【週足】:(11/15現在31週移動平均線は86.13にあり、若干下抜けているが“ダマシ”となる可能性がある。62週線は84.72にあり中期トレンドは豪ドル強気を維持している)
オーダー/ポジション状況
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