豪ドル/円、短期は一段の下落リスクに警戒。中期は強気を維持
10/4に発表された8月のオーストラリアの小売売上高は市場予想の+0.25%を大きく下回る▼0.6%となり、また、前月も下方修正されました。これを受けて豪ドルは対ドル、対円で下落に転じています。また、同時刻に発表された8月の貿易収支については好調な海外需要を受けて輸出の伸びが市場予想を若干上回りましたが、為替相場の下落を止めるには至っていません。オーストラリア経済自体は緩やかな拡大基調にありますが、中銀議事録には実質賃金の伸びが緩やかであること、これに対して家計債務が高水準にあり、消費の伸びを抑え込んでいく可能性を指摘しており、今後はオーストラリアおー経済の先行きを見る上で、消費動向にも注視する必要がありそうです。
チャートを見ると、10/5の日足が週初からの上げ幅を打ち消す陰線引けとなり、また88.00-10の下値抵抗を若干下抜けて終えており、一段の下落リスクが点灯しています。“ダマシ”となる可能性を残していますが、88.60-70超えにやや強い上値抵抗が出来ており、反発余地も限られ易くなっています。日足の上値抵抗は88.60-80、89.20-30に、下値抵抗は87.60-70、87.00-10にあります。
一方直近の週足は、前週足から上寄りのスタートとなりましたが、結果的には陰線引けとなり、続伸には繋げられませんでした。今週は上値トライの動きが先行しましたが、小売売上高の結果を受けて反落しています。週足は89.30-40の上値抵抗を上抜けて越週するまでは下値リスクにより警戒が必要な形となっています。また、88.00-10の下値抵抗を守りきれずに越週した場合は87.00-20までもう一段下値余地が拡がり易くなります。一方で、6月に付けた81.78を起点として下値を切り上げる流れを維持しており、この下値抵抗が87.50-60に位置しており、短期サポートして働く可能性があります。但し、87円割れで越週した場合は一段の下落リスクが点灯します。この場合でも中期トレンドは85円割れで越週するか、値動きの中で84.50割れを見ない限り豪ドル強気を維持します。週足の上値抵抗は88.60-70、89.30-40に、下値抵抗は87.50-60、85.60-70にあります。31週、62週移動平均線は85.65と83.79にあり、中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持しています。
豪ドル/円【週足】:(10/5現在31週移動平均線は85.65に、62週線は83.79にあり中期トレンドは豪ドル強気の流れにある)
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