NZ中銀の金融政策結果(9月28日開催)

本日、NZ中銀はキャッシュレート(中銀政策金利)を現行の1.75%に据え置きを決定しました。

NZ中銀の金融政策結果(9月28日開催)

NZ中銀の金融政策結果

本日、NZ中銀はキャッシュレート(中銀政策金利)を現行の1.75%に据え置きを決定しました。エコノミスト予想通りの結果となりました。

要旨内容は前回会合(8月)とほぼ同じ内容となっています。長期的な消費者物価指数は中銀インフレ目標値の中間付近(2%)で推移すると予想しており、今回の要旨でも、先々の引き締めに転じる内容は見られませんでした。
為替に関しては、ここ1か月間、貿易加重平均でのNZドル安を歓迎した記述になっています。

NZドル/米ドルは金融政策発表前に0.7220米ドル付近で推移していましたが、公表後は0.7200米ドルまで約20ポイント下落した程度で、現在は再度0.7210〜20米ドル付近で推移しています。要旨内容が予想通りで、先行き見通しも変わらずでしたので、材料視されませんでした。
相場はまだ0.7150〜0.7350米ドルレンジ内での推移になっています。目先は0.7250〜60米ドル付近に抵抗線あるので、レンジ内下限での推移になりそうです。(9月28日11:11、1NZドル=0.7212米ドル)

中銀の要旨は以下となっています。

(中銀声明要旨)
理事会は本日、オフィシャルキャッシュレートを1.75%のまま据え置いた。

世界経済は直近四半期で改善を継続している。しかしながら、インフレと賃金はあらゆる先進国で低いままに留まり、継続している過剰供給に挑戦を続けている。国債のイールドは低く、信用スプレッドは狭まり、株式は最高値付近で推移している。金融政策は先進国でまだ緩和気味だが、先行きは緩和が減っていくようだ。

貿易加重平均の為替は8月の金融政策要旨以降、幾分緩和した。NZドル安は貿易インフレを助け、より調整的な成長を与えてくれる。

6月末期のGDPは、前2四半期の低い成長と比較して、予想に沿った成長だった。輸出が回復する一方、建設関連は予想より弱かった。今後の成長は、現行の緩和基調、人口増、貿易増、財政支出に支えられ、現状のペースを維持すると予想している。

住宅価格インフレは、住宅価値に対するローン制限や厳しい貸付基準のために緩やかな上昇が続くと見られる。但し、人口増や建設部門の拡大により、価格の再上昇リスクは残っている。

年率ベースの消費者物価指数は6月末期に緩んだ。しかし、中銀目標レンジ内で推移している。現下のインフレはこの先の四半期で下落傾向のようだ。これは貿易インフレの低下によるもの。非貿易関連では緩やかな上昇を続けており、高い稼働率の影響で、徐々にインフレが高まることが予想されている。現状では中銀目標レンジ内の中間で推移するとみている。長期的には2%で推移すると予想している。

金融政策は今後も暫く緩和基調を継続する予定である。幾つかの不確実性は残っているので、金融政策はそれに従って、調整していく必要がある。
(要旨は以上)

(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。

次回の金融政策は2017年11月9日に予定されています。
(以上)

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