NZ/円、短期はNZ強気。80〜81円ゾーンの中期的な上値抵抗にも注意。
NZ中銀は6/22、政策金利を現行の1.75%に据え置きました。これを受けて為替市場は対円、対ドルで上昇しています。中銀が緩和的な政策を維持する中で、消費、雇用市場も安定しており、対外的にも輸出の伸びが順調であることから、引き続きNZ経済は持続的な経済成長を維持するものと見られています。一方で為替相場についてはNZドルが対米ドルで一段高の様相を呈する中、NZ円については80〜81円の強い上値抵抗ゾーンにあることから、これを上抜けきれない可能性にも注意が必要でしょう。
チャートを見ると、日足は5/18に付けた76.27を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、また、収束していた短・中期の移動平均線を6/16の日足がしっかりと上抜けて、新たな上昇トレンド入りの可能性が点灯しています。一方で81.00〜81.50ゾーンには中期的な上値抵抗が控えており、これには何度かぶつかる可能性も高く短期的な調整にも注意が必要です。日足の上値抵抗は81.20-30、81.50-60に、下値抵抗は79.90-00、79.30-40にあります。また、21日、120日、200日移動平均線は79.38、79.41、78.60に位置しており、収束していたこれらを上抜けて短・中期トレンドはNZ強気の流れにあります。
一方週足は、4週連続陽線引けとなり、下値を切り上げる流れを維持しています。また、直近の陽線が、79.79に位置する31週移動平均線をしっかり上抜けて新たな上昇トレンド入りした可能性が点灯しており、79円割れの越週とならない限り、急落にも繋がり難い状態です。しかし、2014年12月に付けた94.05を起点とする長期的なレジスタンスラインからは上抜けておらず、この上値抵抗が81.50-60近辺に位置していることから、82円超えで越週しない限り、下値リスクにも注意が必要です。一方で下値も、62週移動平均線が77.02に位置しており、これに支えられて下値を切り上げていることから、これを大幅に下抜けて越週しない限り、急落にも繋がり難い状態です。今週の週足の上値抵抗は81.00-10、81.50-60に、下値抵抗は80.00-10、79.50-60にあります。短期トレンドは79円割れで越週しない限り、NZ強気を維持します。また31ヵ月移動平均線が80.42に、62ヵ月線が79.54に位置しており、現状はこれを上抜け始めていますが、月足の終値で79円割れを見た場合は“ダマシ”であった可能性が高くなるのでこの場合は一段の下落リスクに注意が必要となります。
NZ/円【週足】:(6/22現在31週移動平均線は79.79に、62週線も77.02に位置しており両者を上抜けて中期トレンドはNZ強気を維持)
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