中期的な下値抵抗に跳ね返されて短期はNZ強気の流れ。81円台が大きな壁となる可能性。
NZ経済は引き続き緩和的な金融政策の下で持続的な経済成長を維持しています。トランプ政権の政治基盤が盤石でないことによるリスク回避的な動きや、テロの勃発やEUの結束力を問う動きなどに左右されて為替相場も変動していますが、中・長期的な下値抵抗ポイントである75〜76円台を守りきったことにより、短期的には下値リスクが後退、上値トライの動きに転じています。
チャートを見ると、日足は5/18に付けた76.27を直近安値として下値を切り上げる流れを変えていませんが、79.00〜79.30ゾーンの上値抵抗を抜け切れておらず、79.50超えに日足の実体を乗せて来るまでは反落の可能性にも注意が必要です。一方で、下値も現状は78.27にある21日移動平均線と78.34に位置する200日線に足元を支えられた格好となっており、これを割り込んで終えない限り、下値余地も拡がり難い状態にあります。日足の上値抵抗は前述の79.00〜79.30に、下値抵抗は78.20-30にあります。
一方週足は、2週連続陽線引けとなり、下値を切り上げる流れを維持していますが、直近の足が上昇余力に欠けるものであることや、79.53に位置する31週移動平均線を上抜けておらず、これにぶつかる可能性にも注意が必要でしょう。しかし、62週移動平均線が76.81にあり、これに支えられて下値を切り上げる流れを維持していることから、76円割れの越週とならない限り、下値余地も大きく拡がり難い状態にあります。今週の週足の上値抵抗は79.50-60、80.00-10に、下値抵抗は78.50-60、78.10-20にあります。また、77円割れで越週した場合は下値リスクが点灯、76円割れを見た場合は一段の下落リスクに注意が必要となります。また31ヵ月移動平均線が80.36に、62ヵ月線が79.51に位置しており、月足の終値ベースではこれらが上値抵抗として働く可能性にも注意が必要です。
NZ/円【週足】:(6/7現在31週移動平均線は79.53にあり、この下に入り込んで下値リスクがより高い状態にあるが、62週線は76.81にありこれに支えられて反転、上値トライの動きが継続中)
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