NZ/円、短期はニュートラルから若干強気に変化。中期トレンドは弱気の流れ。
24日に発表された4月の貿易収支は+5.78億NZドルの黒字となり、輸出の伸びが予想以上に伸びたことに加えて、輸入額も増加しており、内需の力強さを窺わせる内容となりました。この好調な経済指標にも為替市場の反応は鈍い状態ですが、海外でのリスクオフの動きがやや後退したことを受けて、NZ円は買戻しの動きが強まっています。しかし、5/11の金融政策決定会議で金利据え置き、緩和的な姿勢の継続が決定されたことを受けて、NZドル相場は急落しており、この急落前の水準に戻せない状態にあります。
チャートを見ると、日足は4手連続陽線引けとなり、下値を切り上げています。この間に5/22の日足が21日移動平均線を上抜けており、下値リスクがやや後退した形となっていますが、一方で、5/11の大陰線(高値79.34)には届いておらず、これしっかりと上抜けて来るまでは下値リスクにも警戒が必要です。日足の上値抵抗は79.20-30、79.90-00に、下値抵抗は78.00-10にあります。21日移動平均線は77.67にあり、これを上抜けて短期トレンドは下値リスクが若干軽減された状態です。
一方直近の週足は陰線引けとなりましたが、76円台にある中・長期的な下値抵抗を実体ベースで守って越週しています。また、今週はリスク回避的な動きも収まりを見せたことにより、NZの上値余地を探る動きが強まっています。しかし、2016年6月に付けた69.33を起点とするトレンドラインの下で推移していることや、31週移動平均線が79.29に位置しており、これを上抜けきれていないことから、これにぶつかる可能性にも注意が必要です。一方で、76円台の中・長期的な下値抵抗にも跳ね返されていることから76円割れの越週とならない限り、下値余地も拡がり難い状態です。今週の週足の上値抵抗は79.10-20、80.00-10に、下値抵抗は77.10-20、76.00-10にあります。可能性がやや低いものの76円割れで越週した場合は一段の下落リスクが点灯します。また31ヵ月移動平均線が80.81にあり、続伸に繋げた場合でもこれが壁となる可能性に注意が必要です。
NZ/円【週足】:(5/24現在31週移動平均線は79.29にあり、この下に入り込んで下値リスクがより高い状態にあるが、62週線は76.72にありこれに支えられて反転、上昇の動きが継続中)
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