ユーロ1.1300を前に反落、ドル強含みで
ユーロドル反落、ユーロ円は変わらず
昨晩の海外市場では、ドルが米株高や長期金利の上昇に強含みで推移、ユーロは連日の上昇への警戒感も出て反落、序盤に1.1268の高値を更新した後は1.12割れとなり、1.1300を前に一旦調整に入りました。本日の東京でも1.1180レベルを中心に方向感のない動きが継続、一方でユーロ円はドル円でもドルが強含んだことから、125円近辺での取引を維持しました。
ドラギ総裁のスタンス確認、FOMC議事録
本日は夕刻ECBのプラート理事が「ユーロ圏の基調的なインフレはまだ弱い」と発言し、コンスタンシオ副総裁が拙速な金融緩和の縮小には反対するとの立場を表明するなど、このところドイツ周辺からよく聞こえていた、金融緩和の縮小への議論とは異なった声が聞こえてきていることもユーロの頭を重くしています。
今晩はこの後21:45からECBドラギ総裁のスピーチが予定されており、改めてECBのスタンスと最近のユーロ高の要因のひとつとなっている金利先高感の妥当性の検証をする事となりそうです。また、米国サイドでも深夜3:00に5/2-3日開催のFOMC議事録が公表され6月利上げの可能性を判断する上で注目が集まっていることから、ユーロドルは両方の要因から波乱含みとなりそうです。
ユーロドル、やや下方向のリスク高いか
今晩のポイントは上方向は昨日の高値1.1268を越えて高値更新を9営業日連続と出来るか、そして1.1300を目指す動きとなるか。下方向はすでに本日の安値が昨日の安値1.1175を下回っている状況下で終値が始値1.1183を下回って陰線引けとなるか、終値や安値がサポートラインの1.1100や1.1074に達するかといったあたりでしょうか。
ここまで、ユーロが米ドルサイドの政治不安や、メルケル首相の予期せぬユーロ安悪者論など毎日異なる材料で背伸びしながら上伸してきた部分もあり、ドラギ総裁が容易にこれまでの緩和継続姿勢を変えてはこないであろう事をあわせて考えると、ユーロのもう一段の調整のリスクは高いものと思われます。序盤の欧州株価指数先物はまちまちの推移。市場はドラギ総裁のスピーチ待ちです。
ユーロドル到達確率チャート
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