フランス大統領選 (2017年4月21日)

いよいよフランス大統領選の週末を迎えますが、

フランス大統領選 (2017年4月21日)

フランス大統領選 (2017年4月21日)

いよいよフランス大統領選の週末を迎えますが、今回の大統領選でもNHKのウェブサイトが充実していて見やすいので週末前に一度目を通しておくと良いと思われます。
 フランス大統領選挙2017 

さて、同サイトでは上位候補の略歴や公約について書かれていると同時に、各候補のこれまでの支持率(出典はIFOP FIDUCIALと記載)がグラフで掲載されています。直前になって昨日20日の段階での上位4候補の支持率は以下のようになっています。

 マクロン前経済相 24.0% 中道
 ルペン国民戦線党首 22.5% 極右(反EU)
 フィヨン元首相 19.5% 中道右派
 メランション左派党首 18.5% 急伸左派(反EU)

一時期はルペン候補の支持率が高かったのですが、ここに来てマクロン候補が支持を伸ばしています。このままで行けば、1位マクロン+2位ルペンの組み合わせでも、1位ルペン+2位マクロンの組み合わせでも5月7日には最終的にマクロン候補が勝つというのがコンセンサスで、この場合は週明けの開票結果で為替市場が荒れることも無いと考えられます。

しかし、気になる動きはメランション候補支持率の伸びで、2月に9%程度、3月中旬にも10%程度とまったく考慮されていませんでしたが、メランション候補は選挙活動が上手らしく3月下旬以降急激に支持率を上げ、先週末には一時19.5%まで急角度でもって数字が増えてきていました。

この週末に最悪の事態があるとすれば、1位ルペン+2位メランションの組み合わせで、現状では可能性は低いものの、この組み合わせでの決選投票になると中道への逃げ道が無くなり、極右か急伸左派の両極端の選択肢となってしまう上にEUからの離脱というフレグジットという事態を招いてしまいます。その場合週明けの為替市場が大荒れとなりユーロは暴落ということになるリスクがあります。

市場関係者としてはフランス国民の理性を信じたいというところでしょうが、およそ事前の世論調査が当てにならないことは昨年見てきたところです。現状での可能性は低いもののリスクシナリオとして極右と急伸左派の組み合わせということも考えておく必要が出てきてしまいました。

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