ユーロ、説明しにくい「ポンドへの連れ高」
昨晩は英国メイ首相の突然の総選挙宣言に急上昇したポンドにつられユーロも上昇、海外時間に3月30日以来となる1.07台を回復した後、東京時間夕刻も1.072台の高値圏で推移しています。
一方ユーロ円も反発、ドル円が昨晩のポンド高にあまり引きずられなかったこともあり、116円台後半で取引されています。
フランスの大統領選における極右候補ルペン氏は、本日も「ユーロは死ぬ、我々は混沌状態を回避するために結束して自国通貨に戻らなければならない」と繰り返しましたが、今のところルペン氏が大統領になる確率は高くないとの見方から反応は限定的です。
今晩はこの後18:00にユーロ圏2月貿易収支、CPI確報値21:00 クーレECB理事講演、23:30 プラートECB理事講演、23:30 米国週間原油在庫、25:00 ボストン連銀総裁講演、27:00 ベージュブックと続きます。
ユーロには余り大きな材料もないため今晩も1.07台を維持しての底固い展開を予想しますが、上昇の原因になったポンドの昨日の動きが急だったことから買われすぎとの見方が出て反落するケースも考えられることから注意が必要です。そもそも、EU離脱の道筋固めのための総選挙でメイ首相が磐石の体制をとるための総選挙でユーロが連れ高すること自体合理性を欠いている話です。あまり、磐石なユーロの上昇とは考えないほうが賢明と思われます。
米国要因では深夜3時に発表される地区連銀経済報告は先日の消費者物価指数に予想外のマイナスが出たことなどもあり、一応警戒が必要です。
ドル円は地政学リスクがいったん後退したこともあり108円台を維持していますが、テクニカル上の重要なサポートである200日線(108.87近辺)を日中は下回る推移が続いており、下方向のリスクは低くありません。
そのため、17日の115円割れ水準で3月半ばからの一方向の下落をきれいに底打ちしたかのように見えるユーロ円も115円半ばくらいまでの押しは見ておいたほうがよいかもしれません。
オーダー/ポジション状況
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