豪州12月貿易収支結果
(今回発表)2月2日公表分(出所:豪州統計局)
12月の豪州貿易収支が発表されましたが、エコノミスト予想レンジの上限を越える数値になり、平均予想より+15億豪ドル強も黒字幅が拡大しました。11月分は8億豪ドル黒字拡大、10月分は4億豪ドルの赤字縮小となり、それぞれ上方修正されており、これを加味すると今回発表分だけで27億豪ドルもの上振れになりました。
第3四半期は37.7億豪ドルの赤字で、第4四半期は48.2億豪ドルの黒字でしたので、約85.9億豪ドルの改善になっています。
内容としては、10月と比べて11月は、
輸出が11月309.5(前回300.8億)豪ドル、12月326.3億豪ドル、
輸入が11月289.1(前回288.4億)豪ドル、12月291.2億豪ドル、
差引 +20.4(前回+12.4億)豪ドル +35.1億豪ドル
となり、輸出自体が5.4%の伸び、輸入が0.7%の伸びになっています。両方伸びて黒字拡大ですので、豪州経済には好数値となっています。10月〜12月の黒字幅が大幅に伸びているので、第4四半期GDPにはかなりの好影響を与えそうです。
12月の輸出は11月比+16.8億ドル増加となっていますが、大きく伸びているのは、製鉄原料や鉱山物で11月比6.8億豪ドル、石炭等が7億豪ドルで、この2つで14億ドルを占めています。世界経済の拡大と商品市況の拡大が寄与しているようです。
一方で、輸入は2.1億豪ドルの増加になっていますが、中間財が1.3億豪ドル増、消費財が1.5億豪ドル増ですので、内需関連と再輸出用の輸入増で、経済としては拡大方向になっています。
為替は貿易収支発表前に0.7578〜80米ドル付近で推移していましたが、発表後は急伸し、現在は0.7645〜48米ドルで今日の高値圏で推移しています。
非常に重かった0.7610米ドルを越えたことで、当面は0.7700〜10米ドルを伺える流れになっています。これを越えると直近のダブルトップ0.7770〜80米ドルまでの(11月8日の米選挙前)上値余地ができてきます。
一方で下値は0.7590〜0.7600にサポートできており、ここを割れると豪ドルの上げは一度終了になりますが、豪州経済の先行き上向きを勘案すると、押し目の買い場探しになりそうです。(2月2日11:40、1豪ドル=0.7646米ドル)
尚、同時に発表された12月住宅建設許可は▼1.2%となり予想(▼1.5%)より上回り、11月も当初の+7.0%が+7.5%に上方修正されました。
オーダー/ポジション状況
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