NZドルWeekly 9月以来の87円台まで下落、外部環境に振らされやすい状況続く(24/12/6)

今週のNZドルは、目立った経済指標の発表が無かったことから、経済的につながりが深い豪ドルにつられる展開となり9月18日以来の87円台まで下落した。

NZドルWeekly 9月以来の87円台まで下落、外部環境に振らされやすい状況続く(24/12/6)

9月以来の87円台まで下落、外部環境に振らされやすい状況続く

【今週のNZドル】

今週のNZドルは、目立った経済指標の発表が無かったことから、経済的につながりが深い豪ドルにつられる展開となり9月18日以来の87円台まで下落した。

オーストラリア統計局が4日に発表した第3四半期のGDPは前期比0.3%増と、市場予想の0.4%増を下回った。前年比の伸びは0.8%で、前期の1.0%から鈍化し市場予想1.1%を大幅に下回った。コロナ禍の2020年終盤以来の低成長となったことで、利下げ観測が再燃。豪ドルは9月19日以来となる95円台まで下落したことで、NZドルも弱い動きとなった。

また、日本銀行が12月の金融政策決定会合にて0.25%の利上げを実施するとの観測が強まっていることで、円は主要通貨に対して上昇。韓国情勢の不透明化もリスク回避の円買いを強める要因となり、NZドル売り円買いの流れが続いた。

NZドル・円(東京時間:12月2日―12月6日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値: 88円60銭
高値: 88円92銭
安値: 87円27銭
終値: 88円23銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

12月2日
6時45分、10月住宅建設許可(前月比)、前回:2.4%、結果:−5.2%

12月11日
6時45分、第3四半期製造業活動、前回:0.1%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週のNZドルは、引き続き目立った経済指標の発表が予定されていないことから、10日に中銀会合を控えている豪ドルの影響を受けよう。また、植田和男日銀総裁が市場との対話を意識して積極的に日銀及び自分の考えを発信していることから、日銀会合での利上げ実施の有無にも注目が集まっている。

豪中銀会合では、政策金利据え置きが想定線だが、第3四半期GDPの成長鈍化を受けて、前回会合時よりもハト派な声明になるとの観測。一方、日銀会合では利上げへの思惑は強く、日銀会合直前での観測報道で円が大きく動く可能性は高い。米連邦準備制度理事会(FRB)は12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動く可能性は非常に高いことから、今しばらくは豪ドル、円、ドルの動向を睨んだ忙しい展開となろう。

日足の一目均衡表では、雲下限を明確に下回っており、トレンドは悪化。今後は転換線(88円70銭水準)や雲下限(89円30銭水準)が目先の上値抵抗として意識される。外部環境に振らされやすい状況が続くことで、NZドルは上下に振れる可能性はある。日米中銀会合のイベントが終わる12月3週目までは不安定な動きが続くと考える。

9月以来の87円台まで下落、外部環境に振らされやすい状況続く

NZドル円日足

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