9月以来の87円台まで下落、外部環境に振らされやすい状況続く
【今週のNZドル】
今週のNZドルは、目立った経済指標の発表が無かったことから、経済的につながりが深い豪ドルにつられる展開となり9月18日以来の87円台まで下落した。
オーストラリア統計局が4日に発表した第3四半期のGDPは前期比0.3%増と、市場予想の0.4%増を下回った。前年比の伸びは0.8%で、前期の1.0%から鈍化し市場予想1.1%を大幅に下回った。コロナ禍の2020年終盤以来の低成長となったことで、利下げ観測が再燃。豪ドルは9月19日以来となる95円台まで下落したことで、NZドルも弱い動きとなった。
また、日本銀行が12月の金融政策決定会合にて0.25%の利上げを実施するとの観測が強まっていることで、円は主要通貨に対して上昇。韓国情勢の不透明化もリスク回避の円買いを強める要因となり、NZドル売り円買いの流れが続いた。
NZドル・円(東京時間:12月2日―12月6日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値: 88円60銭
高値: 88円92銭
安値: 87円27銭
終値: 88円23銭
【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間
12月2日
6時45分、10月住宅建設許可(前月比)、前回:2.4%、結果:−5.2%
12月11日
6時45分、第3四半期製造業活動、前回:0.1%
※予定は変更することがございます。
【今週末から来週の見通し】
今週末から来週のNZドルは、引き続き目立った経済指標の発表が予定されていないことから、10日に中銀会合を控えている豪ドルの影響を受けよう。また、植田和男日銀総裁が市場との対話を意識して積極的に日銀及び自分の考えを発信していることから、日銀会合での利上げ実施の有無にも注目が集まっている。
豪中銀会合では、政策金利据え置きが想定線だが、第3四半期GDPの成長鈍化を受けて、前回会合時よりもハト派な声明になるとの観測。一方、日銀会合では利上げへの思惑は強く、日銀会合直前での観測報道で円が大きく動く可能性は高い。米連邦準備制度理事会(FRB)は12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動く可能性は非常に高いことから、今しばらくは豪ドル、円、ドルの動向を睨んだ忙しい展開となろう。
日足の一目均衡表では、雲下限を明確に下回っており、トレンドは悪化。今後は転換線(88円70銭水準)や雲下限(89円30銭水準)が目先の上値抵抗として意識される。外部環境に振らされやすい状況が続くことで、NZドルは上下に振れる可能性はある。日米中銀会合のイベントが終わる12月3週目までは不安定な動きが続くと考える。
NZドル円日足
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.20
東京市場のドルは一時156円台まで下落、口先介入の影響力は限定的で円安ドル高再燃か(24/12/20)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、158円台に迫る場面が見られたものの、加藤財務大臣らによる口先介入などが重しとなり156円台まで下落する場面が見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.12.20
ドル円 上昇リスク高いが、調整の動きにも要注意(12/20夕)
東京市場はドルが弱含み。本邦要人からの口先介入もあり、円の買い戻しが優勢だった。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.20
豪ドルWeekly 日銀「ハト派」方針で豪ドル堅調、円安推移を材料にしっかりの展開か(24/12/20)
経済指標が弱かったことや中国政策期待も弱まったことなどから売られる場面もあったが、日銀が利上げを先送りしたほか「ハト派」方針を示したことで値を戻す展開となった。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.13
NZドルWeekly 一段安は回避するも、第3四半期GDPや日米中銀会合で荒い値動きの可能性(24/12/13)
今週のNZドルは、目立った経済指標は観測されなかったが、経済的なつながりが深い中国が経済政策への期待感が高まったことでそこ難い動きとなった。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.29
NZドルWeekly RBNZは0.50%利下げ実施、日銀利上げ観測で円買い強まりトレンド悪化(24/11/29)
今週のNZドルは、NZ準備銀行(RBNZ)による0.5%利下げで一時買われる動きも見られたが、円高進行に押され、88円台まで下落した。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。