米雇用統計発表注目、荒れた値動きにも注意
〇本日のドル円、149.75-150.30での小動き、材料待ちで方向性に欠ける
〇今夜は注目の米雇用統計、ミシガン大学消費者信頼感指数、要人発言を受けた動きに要注意
〇ドル高・円安方向、昨日高値150.77が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、一目の雲上限も近い昨日安値149.66をめぐる攻防にまずは注目
〇欧米時間のドル円予想レンジ:149.20-151.00
<< 東京市場の動き >>
東京市場はレンジ取引。NY時間に注目の米雇用統計発表を控えているためか、積極的な動意は手控えられている。
ドル/円は150.10円レベルで寄り付いたものの、全体的に小動き。実際、値幅は寄り付きを中心とした149.75-150.30円といった50ポイント強にとどまっている。韓国政治情勢が波乱要因ながら、明7日に予定されている「尹大統領の弾劾訴追案の可否」を見極めたいとの向きも少なくなかった。結局、16時現在では149.85-90円で推移し、欧米市場を迎えていたようだ。
一方、材料的に注視されていたものは「仏韓の政治情勢」と「ビットコイン」について。
前者は、先でも取り上げたように韓国は7日にも「尹大統領の弾劾訴追案の可否」が実施されるような状況もあり、15-16日に予定されていた自民党・菅副総裁らの訪韓が正式に中止となるなど、他国への影響も観測されている。明日の可否を中心に続報にも注意を払いたい。一方、フランスは不信任決議案の可決を受け、バルニエ首相が辞任を表明。内閣も総辞職となり、近く新首相が指名されることになったが、マクロン大統領は辞任を否定。続投する方針を明らかにしていた。
後者は、以前から「年末にも10万ドル到達」−−との思惑が囁かれていた暗号資産(仮想通貨)ビットコインが昨日ついに初の大台を達成した。これには次期米大統領に内定しているトランプ氏への大きな期待があることは否めず、そして10万ドル到達に関しトランプ氏は自身のSNSに「おめでとう!一緒にアメリカを再び偉大にしよう」などと投稿、賛辞を贈っていたようだ。しかし、大台到達後のビットコインは大荒れの様相。92000ドル台まで大きく値を下げたのち、再び98000ドル台まで買い進まれるなど、さながらジェットコースター相場の様相だった。このあとの動意にも要注意だ。
<< 欧米市場の見通し >>
クリスマスや年末年始をにらみ、商いが薄くなりつつあるのかドル/円相場は変動こそなかなか激しいが、方向性はいまだ明確ではない。149-151円を中心とした往来相場で、ある意味居心地が良さそうな雰囲気を感じるものの、このあと注目の米指標発表を控えていることもあり、果たしてこれまでのようなレンジ取引が続くのかは疑問だ。なお、抜けるとした場合、上方向よりも下抜けした方がインパクトは大きいとの指摘も聞かれていた。
注目の12月日米金融政策発表をめぐり、市場の見方は二転三転している。そうしたなか、このあとのNY時間に発表される米指標、とくに雇用統計の内容への関心が高い。また米雇用統計発表後に、FRB理事や米地区連銀総裁による講演が相次ぐことで、その発言内容にも要注意だろう。いずれにしても、米金利の行方をにらみ右往左往、思惑が交錯するなか荒っぽい上下動には注意しておきたい。
テクニカルに見た場合、本日東京をみるとドル/円は次の材料待ちの様相だ。方向性に欠ける動きだった。しかし、そんな平穏は長く続かないと予想され、むしろこのあとの欧米時間は波乱含みか。
居心地が良さそうな149-151円を仮に上放れた場合には、152円前後に位置する移動平均の200日線を目指す反面、底割れするようだと日足は一目均衡表の先行帯の雲のなかに突入。3日安値148.65円がターゲットに。
本日は米経済指標として、11月の雇用統計そして12月のミシガン大学消費者信頼感指数速報が発表される予定だ。なかでも前者が注視されていることは確かなのだが、前月は雇用統計発表の数時間後に発表されたISM製造業指数の内容が市場変動をさらに増幅させたという経緯がある。本日も最後の最後まで予断を許さない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.20-151.00円。ドル高・円安方向は、昨日高値にあたる150.77円が最初の抵抗。超えると151円乗せも。
対するドル安・円高方向は、一目の雲の上限も近くに位置する昨日安値149.66円をめぐる攻防にまずは注目。しっかり下回ってしまうと、3日安値148.65円が視界内に入ってくる。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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