トルコリラ円見通し ドル円と共に9月16日以降の高値更新(24/10/23)

トルコリラ円の10月22日は概ね4.42円から4.39円の取引レンジ、23日早朝の終値は4.41円で前日終値の4.40円から0.01円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し ドル円と共に9月16日以降の高値更新(24/10/23)

ドル円と共に9月16日以降の高値更新

〇トルコ円、ドル円と共に本日未明に4.41へ上昇、9/16以降の高値更新
〇ドル円の騰落を追いかける展開継続で、4.45超えを目指すか
〇対ドル、10/22は概ね34.27から34.06の取引レンジ
〇2営業日連続でドル高リラ安、8月後半からの持ち合い続く
〇4.42超えからは4.43から4.45にかけての水準を試す上昇を想定
〇4.40割れを弱気転換注意とし、4.39割れからは4.38前後への下落を想定

【概況】

トルコリラ円の10月22日は概ね4.42円から4.39円の取引レンジ、23日早朝の終値は4.41円で前日終値の4.40円から0.01円の円安リラ高だった。
21日は為替市場がドル全面高となり、ドル/トルコリラは2営業日連続でドル高リラ安となったが、ドル円は23日未明に151.19円を付けて9月16日安値139.57円以降の高値を更新したため、トルコリラ円も23日未明に4.41円へ上昇して9月16日に付けた史上最安値4.11円(ベンダーによっては4.10円や4.05円等もある)以降の高値を更新した。

ドル円の上昇は米10年債利回りの上昇と同調しており、9月後半からユーロ、ポンド、豪ドル等が下落していることによるドル高優勢感と、日銀の年内追加利上げ見通しの後退で上昇を継続している。
米長期債利回りの上昇は米国の連続大幅利下げ見通しがほぼなくなり、緩やかな利下げペースとなるとの見方が優勢で一部には11月の利下げ見送りの可能性も指摘されていることで、9月中盤にかけての大幅低下に対する修正での上昇と思われる。
ユーロやポンドの下落は米国の景気堅調さに対して欧州の景気低迷感が意識されていることや、米国よりも利下げペースが速まる可能性が意識されているためと思われる。
150円、151円を順次超えてきたことで円安に対する政府・日銀のけん制的な動きが出やすくなっていることに注意したいが、23日午前には151.20円を超えて続伸中であり、当面はドル円の上昇が続き、トルコリラ円も引き続きドル円の騰落を追いかけてゆく展開で4.45円超えを目指すのではないかと思われる。

【ドル/トルコリラは2営業日連続でドル高リラ安、8月後半からの持ち合い続く】

ドル/トルコリラの10月22日は概ね34.27リラから34.06リラの取引レンジ、23日早朝の終値は34.24リラで前日終値の34.09リラから0.15リラのドル高リラ安だった。
8月28日に取引時間中の史上最安値を34.41リラへ更新してから9月16日高値33.58リラへ戻した後は、この高安レンジ内の持ち合いを続けている。10月11日に34.35リラを付けて8月28日以来の安値とし、14日終値34.26リラで終値ベースの史上最安値としたたものの、トルコ中銀の年内利下げ見通しが後退したことで15日から18日まで4営業日連続のドル安リラ高となり、18日終値は9月16日以来の33リラ台としたが、21日から22日にかけてドル高リラ安がぶり返している。

ドル円が151円台に到達して9月16日安値139.57円以降の高値を更新し、ユーロドルが10月22日に一時1.0790ドルへ下落して9月25日高値1.1213ドル以降の安値を更新、ポンドドルも22日安値1.2942ドルで9月26日高値1.3434ドル以降の安値を更新するなど為替市場ではドル高優勢であり、トルコリラも全般的なドル高に圧迫されている。
11月5日の米大統領選挙も迫ってきたことでリスク選好感が鈍っているが、トルコにとっても米国との関係が改善か悪化するのかにより影響も大きい。
イスタンブール100株価指数は22日に前日比2.13%高と反発したが、21日には8642.18へ下落して7月18日に付けた年初来高値11252.11以降の最安値を更新したばかりであり、8月5日にかけての世界連鎖株安による急落後にNYダウが史上最高値更新へ切り返したのに反して一段安した流れの範囲にあることもリラの上値を抑えている印象だ。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、10月18日早朝高値をサイクルトップとした弱気サイクル入りとして19日未明から22日夕にかけての間への下落を想定し、4.39円超えから新たな強気サイクル入りとしていたが、21日午前へ続落してからの反騰で4.39円及び18日早朝高値4.40円を超えたため、22日午前時点では21日午前安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとして23日未明から25日早朝にかけての間への上昇を想定した。
23日午前へ続伸しているので引き続きトップ形成中とするが、前回サイクルトップから3日を経過したので4.40円割れを弱気転換注意とし、4.39円割れからは弱気サイクル入りとして24日午前から28日午前にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では22日早朝への上昇で遅行スパンが好転して先行スパンも上抜き、その後も両スパン揃っての好転を維持しているので遅行スパン好転中の高値試し優先とする。先行スパンを上回るうちは遅行スパンが一時的に悪化してもその後に好転するところから上昇再開とするが、先行スパンに潜り込むところからは弱気転換注意として遅行スパン悪化中の安値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は22日早朝への上昇で70ポイントを超えたが、その後に相場が高値を更新しているものの指数のピークが切り下がっているため、55ポイントを上回るうちは上昇余地ありとするが、55ポイント割れを弱気転換注意とし、50ポイント割れからはいったん下げに入るとみて30ポイント台への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.40円を下値支持線、4.42円を上値抵抗線とする。
(2)4.40円を上回るか一時的に割り込んでも回復するうちは上昇余地ありとし、4.42円超えからは4.43円から4.45円にかけての水準を試す上昇を想定する。4.44円以上は反落注意とするが、4.40円を上回っての推移なら24日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.40円割れを弱気転換注意とし、4.39円割れからは4.38円前後への下落を想定する。4.38円前後は買われやすいとみるが、4.39円以下での推移なら24日も安値試しへ向かいやすいとみる。

【当面の主な予定】

10月23日
 16:00 10月 消費者信頼感指数 (9月 78.2)
10月24日
 20:30 週次 外貨準備高・グロス 10月18日時点 (10月11日時点 936.4億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高・ネット 10月18日時点 (10月11日時点 583.1億ドル)
10月25日
 16:00 10月 製造業信頼感指数 (9月 98.8)
 16:00 10月 設備稼働率 (9月 74.9)
10月30日
 16:00 10月 経済信頼感指数 (9月 95)
10月31日
 16:30 トルコ中銀 四半期インフレ報告 年末インフレ率 (前期 38.0%)


注:ポイント要約は編集部

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