トルコリラ円見通し ドル円の一段高で9月16日以降の上昇基調を維持(24/9/26)

トルコリラ円の9月25日は概ね4.24円から4.18円の取引レンジ、26日早朝の終値は4.24円で前日終値の4.20円からは0.04円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し ドル円の一段高で9月16日以降の上昇基調を維持(24/9/26)

トルコリラ円見通し ドル円の一段高で9月16日以降の上昇基調を維持

〇トルコリラ円、9/25午前にドル円が下落したところで4.18へ下げる
〇その後9/26早朝にかけてドル円の上昇を追いかけて4.24台へ上昇、9/16安値4.11以降の高値更新
〇対ドル、9/25は概ね34.18から33.92の取引レンジ、持ち合い続くが徐々に高安レンジを切り下げる
〇イスタンブール100株価指数、8/5の世界連鎖株安で急落した後も一段安状態での持ち合いに留まる
〇4.21前後は押し目買い有利とし、4.25超えからは4.26、4.27を順次試す上昇を想定する
〇4.21割れからは、4.18前後の下落を想定する

【概況】

トルコリラ円の9月25日は概ね4.24円から4.18円の取引レンジ、26日早朝の終値は4.24円で前日終値の4.20円からは0.04円の円安リラ高だった。
ドル円は25日午前序盤に142.91円へ下落したものの143円割れを買われて持ち直し、FOMCを通過して上昇してきたポンドや豪ドルが25日午前から下落に転じてドル高感がぶり返したため、26日早朝に144.84円へ上昇して24日夕高値144.67円を超えて9月16日安値139.57円以降の高値を更新した。
トルコリラ円も25日午前にドル円が下落したところで4.18円へ下げたものの26日早朝にかけてはドル円の上昇を追いかけて4.24円台へ上昇して9月16日安値4.11円以降の高値を更新した。

ドル円は20日の日銀金融政策決定会合で年内の追加利上げへの消極姿勢が示されたことで上昇してきたが、米国が11月FOMCにおいても0.50%の大幅利下げを続ける可能性が浮上していることに反して米長期金利指標の10年債利回りが9月17日からの上昇基調を維持していることと、米国株高と日経平均の上昇によるリスク選好感を背景に7月3日からの大幅な円高に対する修正的な円安基調を続けている印象だ。
ドル/トルコリラが8月28日以降を1ドル34リラを挟んだ持ち合いで推移して方向感に欠けるため、トルコリラ円はドル円の騰落を追いかける展開であり、ドル円が徐々に底上げをしつつ高値を切り上げる右肩上がりの展開を続けるうちは押し目買い有利と考えるが、ドル円と共に25日午前安値を割り込む場合は底上げ基調が崩れて戻り一巡による下落期に入る可能性がある点に注意したい。

【ドル/トルコリラは34リラ挟んだ持ち合い続くが徐々に高安レンジを切り下げる】

ドル/トルコリラの9月25日は概ね34.18リラから33.92リラの取引レンジ、26日早朝の終値は34.11リラで前日と変わらなかった。
8月28日に34.41リラを付けて取引時間中の史上最安値とした後は34リラを挟んだ持ち合いを続けているが、終値ベースでは9月23日終値34.12リラで最安値を更新し、その後も徐々に日々の高安レンジを切り下げている。日々の高値では34リラ以下を繰り返し付けてきたが、高値でも34リラ台に留まり終値ベースの最安値を再び更新するところからはリラ売りの勢いが強まる可能性があると注意したい。
今年4月12日に当時の史上最安値で33リラ台に到達してからしばらく持ち合いで推移していたが、5月後半から徐々に高安レンジを切り下げ始めて最安値更新に入り、4月12日安値を超えてからリラ安がさらに勢いを増した経緯がある。年末における為替レート予想のコンセンサスは1ドル37リラ台であり先安感は継続していると思われる。

【イスタンブール100株価指数は8月5日急落後の安値圏持ち合いに留まっている】

9月24日に中国人民銀行が預金準備率の大幅引き下げや政策金利引き下げ方針を示したことで上海総合株価指数が24日に前日比4.15%高と大幅上昇したことで新興国全般への投資意欲が増すのではないかとの期待が一時高まり、イスタンブール100株価指数も24日に前日比1.44%高と上昇したが、上海総合株価指数は25日に一時3%高を超える続伸後に急落して前日比1.16%高に終わり、イスタンブール100株価指数も前日比1.38%安と下落した。
イスタンブール100株価指数は8月5日の世界連鎖株安で急落した後も一段安状態での持ち合いに留まっており、8月2日から5日にかけての急落で開けたギャップを埋めきれずにいる。リラ高へ向かうにはトルコ株高による押し上げ効果も欲しいところだ。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラの概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、9月20日午後安値をサイクルボトムとした強気サイクル入りとしていたが、4.24円を繰り返し試してから25日朝に4.18円台へ下落したため、25日午前時点では24日夕高値を直近のサイクルトップとした弱気サイクル入りとし、4.22円超えからは新たな強気サイクル入りの可能性ありとして24日夕高値試しとした。
9月26日早朝への上昇で24日夕高値を超えたため、25日午前安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとして27日午後から10月1日夕にかけての間への上昇を想定する。4.21円割れからは弱気転換注意とするが、ジグザグ型の騰落を繰り返して高値を切り上げてきたため、25日午前安値割れを回避する内は反落幅の半値を超えるところから上昇再開とし、弱気サイクル入りは25日午前安値割れからとする。

60分足の一目均衡表では26日朝への上昇で遅行スパンが好転して先行スパンも上抜いたため、遅行スパン好転中は高値試し優先とする。連続的な下落で先行スパンから転落しないうちは遅行スパンが一時的に悪化してもその後に好転するところから上昇再開とするが、先行スパン転落から続落する場合はいったん下げに入るとみて遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は9月26日早朝への上昇で70ポイントに到達した後も50ポイント台を維持しているのでまだ上昇余地ありとするが、相場が一段高する際に指数のピークがフラットとなるか切り下がる弱気逆行がみられる場合は反落注意とし、45ポイント割れからは下落期入りとして30ポイント台への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.21円を下値支持線、4.25円を上値抵抗線とする。
(2)4.21円前後は押し目買い有利とし、4.25円超えからは4.26円、4.27円を順次試す上昇を想定する。4.26円以上は反落注意とするが4.21円を上回っての推移なら27日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.21円割れからは4.18円前後の下落を想定する。4.18円前後は買われやすいとみるが、4.20円以下での推移なら27日も安値試しへ向かいやすいとみる。ドル円の急落等で下げ足が速まる場合は4.17円から4.16円にかけての水準へ下値目途を引き下げる。

【当面の主な予定】

9月26日
 20:30 週次 外貨準備高・グロス 9月20日時点 (9月13日時点 921.6億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高・ネット 9月20日時点 (9月13日時点 487.8億ドル)
9月27日
 16:00 8月 貿易収支確報 (7月 -73億ドル)
 16:00 9月 経済信頼感指数 (8月 93.1)
10月1日
 16:00 9月 イスタンブール製造業PMI (8月 47.8)
10月3日
 16:00 9月 CPI(消費者物価指数) 前月比 (8月 2.47%)
 16:00 9月 CPI(消費者物価指数) 前年同月比 (8月 51.97%)
 16:00 9月 コアCPI(食品エネルギー等除く) 前月比 (8月 3.0%)
 16:00 9月 コアCPI(食品エネルギー等除く) 前年同月比 (8月 51.6%)
 16:00 9月 PPI(生産者物価指数) 前月比 (8月 1.68%)
 16:00 9月 PPI(生産者物価指数) 前年同月比 (8月 35.75%)



注:ポイント要約は編集部

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