A$/円、短期は調整下げの動き
14日にアメリカが利上げを実施、この直後から豪ドル相場は調整局面入りとなり、対ドル、対円で下値を模索する動きとなっています。一方で、オーストラリア経済については、低いインフレ率や成長率が鈍化傾向を示していることが懸念材料であるものの、鉱山関連に回復の兆しが見えることや、小売、消費が堅調さを維持している状況にあること、外部環境(足元の海外の経済情勢)に大きな不安材料が見当たらないことから、現在の豪ドルの下落基調も調整的な下げに留まる可能性が高いと見られます。
チャートを見ると、日足は12/15に付けた87.54を直近高値として上値を切り下げる流れの中にありますが、83.80-00に強い下値抵抗があり、これには一旦跳ね返された格好となっています。一方で、21日移動平均線が85.21に位置しており、この下で推移していることから、下値リスクがやや高い状態に変化が認められません。日足の上値抵抗は85.60-70、86.40-60にありますが、86円台を回復した場合は調整下げが一巡した可能性が高くなります。日足の下値抵抗は83.80-00、82.20-30にあります。
一方週足は、7週間振りに陰線引けとなり、上昇一服となりましたが、6/24に付けた72.53を起点として下値を切り上げる流れを維持していることや、2014年11月に付けた102.84を起点とするトレンドラインの上で推移しており、現在の下げが調整的な押しに留まる可能性が高いことを示しています。押しは浅い場合で84円前後、深い場合でも82円台を大きく割り込まない可能性も高いと見ています。80円割れで越週しない限り中期トレンドも大きく変化しません。一方で88〜90円ゾーンは超長期的な上値抵抗ゾーンにあたっており、調整下げが一巡して再び上昇トレンドに戻した場合でも90円台まだ大きな壁となりそうです。31週、62週移動平均線は79.42と81.77にあり、中・長期トレンドは豪ドル強気の流れにあります。また、31ヵ月移動平均線が88.31に位置しており、強い上値抵抗として働く可能性があります。
豪ドル/円【週足】:(12/27現在31週移動平均線は79.42に62週線も81.77にあり、短・中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持している)
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