豪ドルWeekly 一時93円台まで下落、日米中銀会合を睨んだ格好だが底堅さも意識(24/9/13)

今週の豪ドルは、目立った売買材料に乏しいなか、日銀による追加利上げ観測の高まりを背景に円高傾向が強まり、8月6日以来となる93円台まで下落した。

豪ドルWeekly 一時93円台まで下落、日米中銀会合を睨んだ格好だが底堅さも意識(24/9/13)

一時93円台まで下落、日米中銀会合を睨んだ格好だが底堅さも意識

【今週の豪ドル】

今週の豪ドルは、目立った売買材料に乏しいなか、日銀による追加利上げ観測の高まりを背景に円高傾向が強まり、8月6日以来となる93円台まで下落した。

10日に発表された9月Westpac消費者信頼感指数は−0.5%と前回の2.8%を下回ったほか、8月NAB企業景況感も3.0と前回6.0より悪化するなど、引き続き弱い経済指標が相次いだことから豪ドル買いは手控えられた。

一方、11日、中川順子日銀審議委員が、秋田市で開催された金融経済懇談会で、経済・物価が見通しに沿って推移すれば「金融緩和の度合いを調整していくことになる」などと話した。9月5日、高田創審議委員が金沢市での金融経済懇談会で講演し「経済・物価の見通しがある程度実現していけば、それに応じて(金融緩和の度合いを)段階的に調整していく」との基本姿勢を強調していたことから、中川審議委員は高田審議委員の流れをほぼ踏襲した結果となったが、市場は「利上げに前向き」と捉え、追加の利上げ観測が強まり円は主要通貨に対して、全面高の展開となった。特にドルは8月5日の安値141円68銭を割り込むなど円高が加速。豪ドルもこの流れにつられる格好となったが、売り一巡後は値を戻し、週末は95円台で推移した。

豪ドル・円(東京時間:9月9日―9月13日(終値は9時台終値を参照))
※Investing.comの日足を参照

始値: 94円84銭
高値: 95円73銭
安値: 93円58銭
終値: 95円03銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

9月10日
9時30分、9月Westpac消費者信頼感指数、前回:2.8%、結果:−0.5%
10時30分、8月NAB企業景況感、前回:6.0、結果:3.0
9月18日
9時30分、8月Westpac先行指数(前月比)、前回:−0.04%
9月19日
10時30分、8月雇用者数、前回:5.82万人、市場予想:3.00万人
10時30分、8月失業率、前回:4.2%、市場予想:4.2%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週の豪ドルは、8月雇用者数や失業率発表も注目だが、17−18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、19−20日の日銀金融政策決定会合がそれぞれ開催されることから、日米中銀会合を睨んだ展開となりそうだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで利下げに転じる公算は大きく、利下げ幅が0.25%か0.50%になるかに注目が集まっている。一方、日銀会合では、金融政策の現状維持が市場コンセンサスだが、今週の日銀審議委員の発言で為替市場は円高に振れるなど流動的だ。利上げ実施に前向きな姿勢を市場は注目しているが、あくまでも「正常な金融市場」という前提があるので、11月に米大統領選挙という最大のリスク要因が予定されている状況下、植田日銀総裁も拙速な利上げは言及しないだろう。市場がやや前のめりになっている感はあるが、円高のバイアスは強まっていることで注意は必要だ。

ただ、24日にオーストラリア準備銀行(RBA)の理事会が開催されることで、タカ派なブロックRBA総裁の存在は一定の下支えとなるだろう。投機筋の円買いが強まれば、さすがにこの流れにつられる展開となるが、相対的には豪ドルはしっかりの地合いとなろう。

日足の一目均衡表では、基準線が横ばいとなり、遅行スパンは実線でもみ合っている。20日移動平均線は下向きだが、今時点では8月5日の下影(下ヒゲ)を吸収する動きはみられない。底堅い動きが確認できていることから、「二番底」を意識した展開は回避されると考える。

一時93円台まで下落、日米中銀会合を睨んだ格好だが底堅さも意識

豪ドル円日足

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