大幅続落。新たな下落リスクが点灯
昨日の東京市場夕刻に行われた植田日銀総裁の記者会見が、タカ派的な内容であったことから追加利上げ観測も浮上し、欧州市場に入ると円買いが加速、金融政策発表後に164円台前半から166円台半ばまで戻していたユーロ/円は再び下げ足を速め162円台前半へ急反落しました。
NY市場に入ると米ADP雇用統計が予想を下回ったことや、FOMC終了後の記者会見でパウエルFRB議長が物価の安定とリスク評価について、今後は二大目標のうち物価安定だけでなく、雇用の最大化にも注力する姿勢を示し、9月の会合で利下げが選択肢となる可能性を示唆したことから、ドル売り/円買いが強まり、163円台に小戻していたユーロ/円も162円台前半に再び反落して引けています。
チャートを見ると直近の日足は、大陰線で終え、大幅続落して引けました。この大陰線が2023年3月に付けた138.83を基点とする中・長期的なサポートラインを完全に下抜けており、新たな下落リスクが生じています。
2022年3月に付けた124.40を基点とする長期的なサポートラインが157〜158円台に位置していることから、これを一気に下抜けるほどの下げにも繋がり難いと見ますが、165.48に位置する31週移動平均線を完全に下抜けており、中期トレンドに変化が生じていることから、短期トレンドが底打ち、反転の流れに入った場合でも165〜166円台が大きな壁となる可能性が高くなっています。短期トレンドは163.50超えで終えれば“ニュートラル”な状態に戻しますが、166円台に戻して引けるまでは下値リスクを残します。
上値抵抗は163.20-30,164.00-10,164.70-80に、下値抵抗は160.90-00,160.20-30,159.10-20,158.50-60にあります。
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