トルコリラ円見通し ドル円の反騰を追いかけて16日午前安値からV字反発(24/5/20)

トルコリラ円の5月17日は概ね4.84円から4.79円の取引レンジ、18日早朝の終値は4.83円で前日終値の4.81円からは0.02円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し ドル円の反騰を追いかけて16日午前安値からV字反発(24/5/20)

ドル円の反騰を追いかけて16日午前安値からV字反発

〇トルコ円、米CPI後のドル円急落で4.76へ失速、4.83まで切り返した後は4.80割れを買われて確り
〇5/18早朝にドル安リラ高を見て一時4.84まで高値を切り上げ、4.83で越週
〇対ドル、5/17は概ね32.32から31.97の取引レンジ、5/18早朝の終値は32.20
〇ドル/トルコリラ、32リラを挟んだ攻防続くが、終値は32リラ台に留まる
〇S&Pによるトルコの格付け引上げ等のほか、ドルストレートでのドル安感がリラ押し上げ要因に
〇トルコ中銀のビジネスサーベイ、年末為替レート予想は1ドル38リラへ修正
〇インフレ鈍化と引き締め効果により、リラ安が徐々に落ち着くという楽観的な見通しに
〇4.80を上回るうちは一段高余地ありとし、4.85超えからは4.87前後への上昇を想定
〇4.80割れからは4.77前後への下落を想定

【概況】

トルコリラ円の5月17日は概ね4.84円から4.79円の取引レンジ、18日早朝の終値は4.83円で前日終値の4.81円からは0.02円の円安リラ高だった。週間では5月10日終値4.81円から0.02円の円安リラ高で、現時点の月間では4月30日終値4.87円から0.04円の円高リラ安となっている。
ドル円は4月29日高値160.16円から5月3日夜安値151.85円までの急落一巡により反騰期に入り、5月14日夜高値156.75円まで戻したが、5月15日夜の米4月CPI鈍化による米長期債利回り低下とドル安により16日午前安値153.60円へ反落し、CPI反応が落ち着いて米長期債利回りが反発した流れで5月17日夕高値155.97円へ戻し、その後の反落でも155円台序盤でしっかりした。

トルコリラ円はドル円の急落により4月29日高値4.87円から5月3日夜安値4.69円まで大幅下落し、ドル円の反騰入りにより5月14日高値4.85円まで戻したが、米CPI後にドル円が急落したために16日午前には4.76円まで失速した。5月17日夕にかけてドル円が戻したところで4.83円まで切り返した後も4.80円割れを買われて確りしていたが、18日早朝にドル安リラ高を見て一時4.84円まで高値を切り上げて4.83円で週を終えた。

【ドル/トルコリラは32リラを挟んだ攻防続くが終値は32リラ台に留まる】

ドル/トルコリラの5月17日は概ね32.32リラから31.97リラの取引レンジ、18日早朝の終値は32.20リラで前日終値の32.27リラからは0.07リラのドル安リラ高だった。週間では5月10日終値32.20リラと変わらなかった。現時点までの月間は4月30日終値32.40リラから0.20リラのドル安リラ高となっている。
4月12日に33.03リラへ取引時間中の史上最安値を更新し、終値ベースでは4月24日終値32.54リラを史上最安値としてからドル安リラ高基調に入っている。
トルコリラの独自要因としては4月25日のトルコ中銀による政策金利据え置きとインフレ抑制のために引き締め姿勢を続けるとしたことによる5月3日の大手格付け機関S&Pのトルコ格付けの引き上げ、5月13日のトルコ財務相等による緊縮財政政策発表、5月17日夜の外貨準備高大幅増加等がリラ買いを助長してきたが、4月後半からユーロ、ポンド、豪ドル、南アランドドル等が上昇基調にあってドルストレートでのドル安感が強まったこともトルコリラへの押し上げ要因となっている印象だ。

【トルコ中銀のビジネスサーベイ、年末為替レート予想は1ドル38リラへ修正】

5月17日夕刻に発表されたトルコ中銀による月次のビジネスサーベイ(企業トップやエコノミストに対する調査)では、2024年末のCPI上昇率(前年比)が4月の44.16%から43.64%へ低下し、12か月後のCPI上昇率は4月の35.17%から33.21%へ低下した。今年前半に70%台でピークを付けて年末にかけてインフレは低下してゆくとの見方に沿った見通しとなっているが、トルコ中銀による引き締め姿勢により12か月後には30%台前半まで低下するとの期待が示されている。

年末の為替予想については1ドル38.7771リラとなり4月の40.0098リラから下方修正(リラから見れば上方修正)された。インフレ鈍化と引き締め効果によりリラ安がまだ暫く続いても徐々に落ち着いて40リラには至らないだろうとやや楽観的になってきた印象だ。政策金利についてもインフレ鈍化を見込んで向こう3か月は50%で据え置かれても12か月後には平均値37.11%(前回調査では38.18%)から低下している。インフレが鈍化して政策金利を下回り実質マイナス金利状態が解消されれば年末には利下げも可能になるとみているようだ。ただし、年間の成長率見通しは前月と変わらず3.3%にとどまっており、かつての高成長を回復することへの期待は薄いようだ。
トルコ中銀のカラハン総裁はインフレ率が今月に75-76%でピークに達してその後は内需の冷え込みとともにディスインフレ傾向が定着するとの見通しを述べている。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、5月14日午後高値をサイクルトップとした弱気サイクル入りとしてボトム形成期を16日午前から17日午前にかけての間と想定し、4.82円超えから強気サイクル入りとしていたが、16日夜の上昇で4.82円を超えたため17日午前時点では16日午前安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとして17日午後から21日午後にかけての間への上昇を想定した。
6月18日早朝へ続伸したため引き続きトップ形成中とみるが、5月14日午後高値とのダブルトップに終わる可能性もあると注意し、4.80円割れからは弱気サイクル入りとして21日から23日にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では5月16日午前安値からの反騰により遅行スパンが好転して先行スパンも突破ししたが、18日早朝への続伸で両スパンそろっての好転を維持しているので遅行スパン好転中は高値試し優先とする。先行スパンからの転落を回避する内は遅行スパンが一時的に悪化してもその後に好転するところから上昇再開とするが、先行スパンから転落する場合は下落期入りとみて遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は5月15日夜から16日午前にかけての一段安に際して指数のボトムがフラットとなる強気逆行を見せてから反騰し、その後も50ポイント以上を維持しているので70ポイント台を試す上昇余地ありとするが、50ポイント割れを弱気転換注意とし、45ポイント割れからは下落再開とみて20ポイント台への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.80円を下値支持線、4.85円を上値抵抗線とする。
(2)4.80円を上回るうちは一段高余地ありとし、4.85円超えからは4.87円前後への上昇を想定する。4.86円以上は反落警戒とするが、4.82円を上回っての推移なら21日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.80円割れからは4.77円前後への下落を想定する。4.77円以下は反騰注意とするが、下げ足が速まる場合は4.75円前後へ下値目途を引き下げ、21日も続落しやすいとみる。

【当面の主な予定】

5月23日
 16:00 5月 消費者信頼感指数 (4月 80.5)
 20:00 トルコ中銀 政策金利 (現行 50.00%、予想 50.00%)
 20:30 週次 外貨準備高 グロス 5月17日時点 (5月10日時点 742.0億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 ネット 5月17日時点 (5月10日時点 308.7億ドル)
5月24日
 17:00 4月 海外観光客数 前年同月比 (3月 15.65%)
5月27日
 16:00 5月 製造業景況感 (4月 106.1)
 16:00 5月 設備稼働率 (4月 76.7%)
5月30日
 16:00 4月 貿易収支確報 (3月 -73.4億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 5月24日時点
5月31日
 16:00 1-3月期 GDP 前期比 (10-12月 1.0%)
 16:00 1-3月期 GDP 前年同期比 (10-12月 4.0%)


注:ポイント要約は編集部

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