短期は“弱気”。下値抵抗にも注意
直近の日足は前日足から下寄りした位置に実体の小さい陽線が出て続落を食い止めていますが、上昇エネルギーに欠けるものであることや上値を急角度で切り下げる流れにあるため、週初の反発余地は限られたものとなりそうです。一方で、今年3月に付けた160.29を起点とする短期的なサポートラインの下値抵抗が163.80-90に位置していること、昨年12月に付けた153.23を起点とするやや中期的なサポートラインの下値抵抗も同様のポイントに位置しており、これらを守り切って反発に転ずる可能性を残しています。短期トレンドが変化して日が浅いため、下値リスクがより高い状態ですが、163円台の抵抗を守り切れるかどうかが今週の焦点となりそうです。
一方で、下値抵抗を守り切って反転、上昇の流れに乗せた場合でも4/29に付けた171円台は歴史的な高値であり、目先天井を見た可能性も高いと見られます。反転、上昇の流れに乗せた場合でも171円台回復は難しく、167円超えから厚くなる上値抵抗を消化しきれない可能性も高いと見ています。短期トレンドは2手前の陰線の実体を上抜けて167.00超えで終えれば日足の形状が改善して下値リスクが若干後退しますが、4/29の終値を上抜けて、169.50超えで終えない限り、下値リスクを残します。日足の上値抵抗は165.10-20,166.10-20,167.00±10銭、167.40-50に、下値抵抗は、163.80-90,163.50-60,162.00±10銭、161.00-10にあります。
可能性がまだ低いと見ますが160円を割り込んで終えた場合は中期トレンドが変化して新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は165.35に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは下値リスクが高い状態ですが、120日、200日線は161.40と160.23に位置しており、中期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足を見ると、値幅が7円を超える大陰線の出現となり、前週の大陽線を完全に打ち消した形となりました。また、この陰線の上ヒゲが長く、上値トライにも失敗した形となったことから、今週も続落する可能性が高い状態です。一方で、昨年12月に付けた153.23を起点とする短期的なサポートラインは163.60-70に位置しており、下値抵抗として働いた状態にあります。また、これを下抜けた場合でも、昨年3月に付けた138.83を起点として下値を切り上げる流れには変化が認められず、このサポートラインは160.90-00近辺に位置しています。“ダマシ”を排除した場合でも160円を割り込んで越週しない限り、中期トレンドは大きく変化しません。
今週の週足ベースで見た上値抵抗は168.00-10,169.30-40に、下値抵抗は163.60-70,160.90-00にあります。31週、62週移動平均線は160.91と156.45に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れを維持しています。
上値は164.80-90,165.10-20,165.50-60,166.10-20にやや強い抵抗があり、上値余地が限られる展開が予想されますが、この上の166.50-60,167.00-10の抵抗をクリアして167円台に乗せて終えれば日足の形状が改善して下値リスクが若干後退します。この場合でも4/29の大陰線の実体を上抜けて169.50超えで終えない限り、下値リスクを残します。下値は、164.00-10,163.80-90,163.50-60に強い抵抗がありますが、全て下抜けて終えた場合は短・中期的な下値抵抗を下抜けた反動で下落余地がさらに拡がり易くなります。
可能性がまだ低いと見ますが、160.90-00の週足の抵抗を下抜けて越週するか、日足が160円割れで終えた場合は、中期トレンドが変化して155円方向への新たな下落リスクが生じます。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.25
南アランドWeekly 外部環境などでもみ合い、短期的には8.3円台を意識か(24/11/25)
先週のランドは、南アフリカ準備銀行が想定通りの利下げを実施した一方、米トランプ次期政権の方向性などを見極めたいとするムードも強く、ほぼ横ばい推移となった。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.25
トルコリラWeekly トルコ中銀はハト派に転換、12月利下げ観測浮上しリラ軟調か(24/11/25)
先週のトルコリラは、地政学リスクやトルコ中央銀行(トルコ中銀)がハト派な声明だったことなどから、上値の重い展開となった。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.11.25
トルコリラ円見通し 三尊型形成か、三角持ち合いから上放れか、試される(24/11/25)
トルコリラ円の11月22日は概ね4.49円から4.45円の取引レンジ、23日早朝の終値は4.48円で前日終値と変わらなかった。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:山中 康司
2024.05.06
ユーロ ユーロは対ドル対円ともにもみあい局面(週報5月第1週)
先週も為替の主役はドル円、クロス円となりユーロドルはドル円が介入もあって8円を超える値幅だったにも関わらず160pipsと5分の1以下の値幅となりました。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:川合 美智子
2024.05.03
ユーロ円 下値余地が限られる可能性(24/5/3)
ドル/円ではドルの上値が重い展開となったことから、ユーロ/円は反発力に欠け、結局続落して引けています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。