ドル円、米経済指標の良好な結果とジェファーソン副議長の慎重発言を材料に150円台半ばへ反発(2/23朝)

22日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、米経済指標の良好な結果とジェファーソン副議長の慎重発言を材料に150円台半ばへ反発(2/23朝)

ドル円、米経済指標の好結果とFRB副議長の慎重発言を材料に150円台半ばへ反発

〇ドル円、アジア時間夕方150.01まで下落、日銀総裁の「インフレの状態にある」発言等が重石
〇その後日経平均先物の堅調推移や米経済指標の好結果等に米国時間午後150.69まで上昇
〇ユーロドル、欧州時間朝方にかけ1.0888まで上昇、買い一巡後、米国時間朝方1.0803まで反落
〇ドル円、テクニカル的に見て地合いは「極めて強い」と判断
〇ファンダメンタルズも、日米金融政策の方向性の違いなどドル円相場上昇を連想させる材料揃う
〇本日も米金利上昇→米ドル買いの流れが続くと予想
〇本日の予想レンジ:150.00ー151.25

海外時間のレビュー

22日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。(1)植田日銀総裁による「デフレではなくインフレの状態にある」との発言(日銀によるマイナス金利の早期解除を連想)や、(2)鈴木財務相による「為替市場の動向を高い緊張感持って注視している」との円安牽制発言が重石となり、アジア時間夕方にかけて、安値150.01まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(3)日経平均先物の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)や、(4)米新規失業保険申請件数(結果20.1万件、予想21.6万件)の良好な結果、(5)米2月製造業PMI(結果51.5、予想50.7)の市場予想を上回る結果、(6)ジェファーソンFRB副議長による「利下げは今年後半が適切である可能性が高い」「先日発表された米1月CPIはインフレが不安定になりつつあることを示唆」との早期利下げに慎重な発言、(7)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(8)米主要株価指数の堅調推移が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値150.69まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間2/23午前5時20分現在)では、150.55前後で推移しております。

22日(木)のユーロドル相場は上昇後に急反落。(1)フランス2月製造業PMI(結果46.8、予想43.5)およびフランス2月非製造業PMI(結果48.0、予想45.6)の力強い結果や、(2)欧州株の堅調推移、(3)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値1.0888まで上昇しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)ドイツ2月製造業PMI(結果42.3、予想46.0)の市場予想を下回る結果や、(5)ユーロ圏2月製造業PMI(結果46.1、予想47.0)の市場予想を下回る結果、(6)米新規失業保険申請件数(結果20.1万件、予想21.6万件)の良好な結果、(7)米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値一時1.0803まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間2/23午前5時20分現在)では、1.0821前後で推移しております。尚、昨日発表されたECB理事会議事要旨では「メンバー内で利下げについて議論するには時期尚早であるという幅広いコンセンサスがあった」「金利を早期に引き下げるリスクの方が、遅く引き下げるリスクよりも大きい」との早期利下げに慎重な見解が示されましたが、ユーロ買いでの反応は限られました。

本日の見通し

ドル円は150円台半ばでの底堅い動きが続いています(2/13に記録した年初来高値に迫る動き)。1時間足・4時間足・日足・週足・月足の全てで主要テクニカルポイント(21日線、50日線、90日線、200日線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線、基準線、雲上下限)の上抜けが成立していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違いと、それに伴う円キャリートレードの継続期待(日米金利差に着目したドル買い・円売り→日米10年債利回り格差は昨年末の325bpから足元361bpへ急拡大)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。ジェファーソン副議長が「利下げは今年後半が適切である可能性が高い」と述べたことで、本年6月FOMCでの利下げ確率も5割のラインを割り込んできているため、本日も米金利上昇→米ドル買いの流れが続くと予想いたします。

本日の予想レンジ:150.00ー151.25

※ポイント要約は編集部

ドル円、米経済指標の好結果とFRB副議長の慎重発言を材料に150円台半ばへ反発

ドル円日足

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