上値抵抗線突破、強い上昇トレンドで15年以来の92円台も視野に
【今週のNZドル】
今週のNZドルは、第4四半期雇用統計が市場予想を上回る強い数字となったことや、底堅い豪ドルの動きなどが材料視されて、買い優勢となった。
7日に発表された第4四半期雇用統計では、前年比2.4%増と市場予想(同2.1%)を上回ったほか、失業率は市場予想(4.3%)を下回る4.0%となった。ともに想定以上に強い結果となったことから、NZドルは買い優勢の地合いとなった。
また、隣国のオーストラリアでは、オーストラリア準備銀行(豪中銀(RBA))による政策決定会合(RBA会合)で「タカ派」な声明内容が確認できたことから豪ドルがしっかり。また、米国も雇用統計が市場予想を大幅に上回り早期の利下げ観測が大幅に後退。NZドルはこうした追い風も受けて、1月11日以来の91円台を回復する展開となった。
NZドル・円(東京時間:2月5日―2月9日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値:90円19銭
高値:91円41銭
安値:89円70銭
終値:91円32銭
【来週の重要指標】
2月13日
11時00分、第1四半期2年インフレ予想、前回:2.76%
2月14日
6時45分、1月食料品価格(前月比)、前回:−0.1%
※予定は変更することがございます。
【来週の見通し】
来週のNZドルは、隣国の豪ドルの底堅い動きと自国経済指標の強さなどを材料に昨年12月1日高値91円54銭を意識した展開となりそうだ。
来週は目立った経済指標の発表が予定されていないことから、今週の強さがそのまま反映されると想定する。雇用統計上振れという久しぶりに強い自国経済指標の発表に対して、NZドルが直に反応したことから、NZドルは動きやすい状況と言えよう。
テクニカルでは100日移動平均線を上放れており、昨年12月高値を起点とした上値抵抗線を上抜いている。日足の一目均衡表でも雲上限より上で推移しており、遅行スパンも実線をクリア。転換線も基準線を上回ったことから「三役好転」が示現。短期的なトレンドは非常に強いと言えよう。
豪ドル同様、雲下限では下影(下ヒゲ)を残し、下値を切り上げていることから底堅い地合いが継続している。陽線連発で上値抵抗線を上抜いていることから上へのバイアスは強いと考える。一足先に上値抵抗線をクリアしていることから、相対的にも豪ドルより強いだろう。
昨年12月高値91円54銭を上回ると、15年4月以来となる92円台がターゲットに入ってくる。地合いの強さを考えると時間の問題かもしれない。
なお、2024年一回目のニュージーランド準備銀行(NZ中銀)の政策金利(現在、5.5%と約15年ぶりの高水準)発表は2月28日に行われる。日米欧など先進国の中銀会合のスケジュールでは最も遅く、各国のスタンスや経済指標を確認する時間は十分ある。
NZドル円日足
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.02.16
NZドルWeekly NZ中銀のタカ派姿勢を受けて、15年4月以来の92円台が射程に(24/2/16)
今週のNZドルは、ニュージーランド準備銀行(NZ中銀)のタカ派姿勢が確認できたことから上昇基調が継続、昨年12月高値を上回る強い動きが見られた。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.02.02
NZドルWeekly NZ雇用統計よりも豪中銀会合の結果を見極める展開に(24/2/2)
今週のNZドルは、消費者物価指数(CPI)の鈍化で早期の利下げ観測が強まり売られた豪ドルにつられる展開となった。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。