ドル円、米金利の下げを追い147円割れ、日銀植田総裁発言も影響か
7日午前の東京市場でドル円は急反落。朝方147.37レベルで取引の始まったドル円は、ほぼ始値(ここでは日本時間6時と定義)を高値として、断続的に値を下げる動きとなりました。10時過ぎには147円を割り込んでドル売りが加速。一時146.70の安値をつけた後やや戻し、東京時間正午現在は146.87で取引されています。
午前中の円高進行は、日経平均株価急落からのリスク回避の動き、植田日銀総裁の参議院財政金融委員会での「(金融政策運営が)年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」との発言への思惑等が指摘されています。一方で後述の通り、昨晩は、米国時間に米長期金利が一段と低下した中で、ドル円が147円台前半でもみ合うやや違和感のある相場展開となっており、時間差での調整の要素もあったものと思われます。
日経平均株価は、昨晩米主要株価指数がマイナスとなったことを受けて売りが先行、昨日大きく買われた情報技術系銘柄が下げを主導しました。円高進行を嫌気して輸出関連企業も売られ、ほぼ全業種で値を下げて、545円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米11月ADP雇用統計の市場予想を下回る結果に米長期金利が急低下。しかしドル円は下落せず、147円台前半でのもみあいとなりました。欧州での早期金利引き下げ観測が強まり、欧州債利回りの低下が一時米債利回りの低下を上回ったこと等から、対ユーロでドル買いが強まったことが、一定程度ドル円でのドル買いに波及した可能性があります。
テクニカルにはドル円は、一目均衡表の「雲」の下での推移が続いています。引き続き中期のサポートライン(本日146.87付近)とのせめぎあいとなっており、ここを明確に下抜けてくると、ドル円でのドル先安感が一段と強まるものと思われ、要注意です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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