ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動きが継続。本日も米感謝祭翌日で閑散商い継続か
〇ドル円、アジア時間安値148.89から米国時間朝方149.70に反発、その後米感謝祭で動意失う
〇ユーロドル、経済指標の好結果や欧州株の堅調推移に欧州時間朝方1.0931まで上昇
〇ドル円、強い買いシグナルが継続点灯するなど地合いは「強い」
〇ファンダメンタルズも、日米金利差拡大等、ドル円相場上昇を連想させる材料が揃う
〇ドル高・円安トレンドの本格再開をメインシナリオとして予想、年初来高値の早期突破を想定
〇本日の予想レンジ:149.00ー150.00、閑散商い継続で静かな1日になりそう
海外時間のレビュー
23日(木)のドル円相場は底堅い動き。(1)急ピッチな上昇に対する反動売りや、(2)本邦祝日に伴うドル買い需要減退(勤労感謝の日で本邦勢が不在)が重石となり、アジア時間午後にかけて、安値148.89まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(3)米FRBによる金融引き締め長期化観測(前日海外時間に発表された米11月ミシガン大消費者期待インフレ率は市場予想を上回る結果)や、(4)上記3を背景とした円キャリートレードの再開期待(日米金利差に着目したドル買い・円売り)、(5)テクニカル的な地合いの好転(一目均衡表雲上限の上方ブレイク)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値149.70まで反発しました。その後は米感謝祭(米株・米債市場休場)で市場参加者が激減する中、動意を失い、本稿執筆時点(日本時間11/24午前6時10分現在)では、149.56前後で推移しております。
23日(木)のユーロドル相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値1.0884まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ドイツ11月製造業PMI速報値(結果42.3、予想41.2)および、同非製造業PMI速報値(結果48.7、予想48.5)の市場予想を上回る結果や、(2)ユーロ圏11月製造業PMI速報値(結果43.8、予想43.5)および、同非製造業PMI速報値(結果48.2、予想48.1)の市場予想を上回る結果、(3)欧州株の堅調推移が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値1.0931まで上昇しました。もっとも、その後は米感謝祭で市場参加者が激減する中、動意を失い、本稿執筆時点(日本時間11/24午前6時10分現在)では、1.0905前後で推移しております。尚、昨日はオランダ下院総選挙で反移民の極右自由党が第1党になる見通しであることが報じられましたが、市場の反応は限られました。
本日の見通し
ドル円は前日11/21に記録した約2ヵ月半ぶり安値147.15をボトムに切り返すと、翌11/22に一時149.76まで急伸しました(昨日は一時148.89まで反落するも、海外勢参入後に149.70まで持ち直すなど底堅い動き)。強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続点灯していることや、ダウンサイドより「一目均衡表の分厚い雲」が急ピッチに切り上がってくること、11/13に記録した年初来高値151.91と11/21安値147.15を起点としたフィボナッチ半値戻しを達成したこと(半値戻しは全値戻しの格言あり)等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「強い」と判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(今週発表された米FOMC議事要旨、米11月ミシガン大消費者期待インフレ率を見る限り、利下げ議論は時期尚早→米長期金利に上昇圧力→米ドル買いトレンド再開)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(直近で発表された本邦第3四半期GDP速報値の不冴な結果や、植田日銀総裁によるハト派的な見解を見る限り、金融緩和脱却議論は時期尚早→円金利に低下圧力→円売りトレンド再開)、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大とそれに伴う円キャリートレードの活発化期待(ドル円、クロス円に上昇圧力)、(4)株式市場の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの本格再開をメインシナリオとして予想いたします(11/13に記録した年初来高値151.91を早期に突破するシナリオを想定)。
尚、本日は本邦10月全国消費者物価指数や、米11月製造業・非製造業PMI速報値等の重要イベントが予定されているものの、米感謝祭翌日で米債市場、米株市場、商品市場が短縮取引となるため、ドル円相場は静かな1日となりそうです(市場参加者減少に伴う閑散商いの継続)。
本日の予想レンジ:149.00ー150.00
ドル円日足
※ポイント要約は編集部。
オーダー/ポジション状況
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