N＄シカゴポジション（23/8/28）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション（単位：枚）
(2023年8月22日現在の数値)

今後の流れは2022年10月底値（豪ドルは0.6170、NZドルは0.5512）を目指す形になっていますが、ゆっくりとした下落推移になる可能性もあります。当面はNZドルのネットショートが今後も数週間に亘り5,000枚を維持しているかを確認します。明日の締日で手仕舞いしてくると、昨年10月のようなオセアニア通貨売り相場には時間がかかると思われます。
円のポジションは円ショートを14,000枚強積み上げ、再びドル買いを強めています。8日締日終値が143円30銭台、15日が同145円50銭台で、前週は一部利確の動きでしたが、22日終値は145円90銭付近でその週までの1週間の底値は145円割れでしたので、145円台前半コストの押し目買いになっています。翌23日には再度144円台半ばまで下押しているので、明日の締日で10万枚越えになれば150円方向を狙う相場観になっていると思われます。逆に15日締日のようにドルロングが減れば、慎重な売り買いになっているので、150円狙いには時間かかりそうです。

ユーロは2週前にロングを積み上げ、シカゴはそれ以前までの利確から買い直しを始めたようでしたが、8日締日終値が1.0950台、15日が同1.0900台（この週で押し目買い）、22日が同1.0840台でしたので、前週は様子見になりました。相場は23日以降（金曜日には底値1.0760台）も更にユーロ安になっているので、明日の締日でも買い増ししていなければ、逆に抵抗線越えの確認でロングを積み上げていく可能性が高くなりそうです。ユーロ高をみているシカゴにとっては、米ドル全面高の流れを見極めることになりそうです。

シカゴは一気に4,000枚越えるネットショートを積み増し、相場観の目安となる5,000枚を越えました。まだ1週だけなので、NZドル下落時に手仕舞いの可能性もありますが、豪ドルもショート増なので、シカゴはこのままオセアニア通貨安が継続する可能性が高いと思われます。下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドライン0.5665〜0.6285（昨年3月22日週締日終値0.6963から引いたもの）内での動きを継続しています。先週は新たに3月7日締日終値、5月30日締日終値を結んだサポートライン（先週までは0.5930）を引きましたが、2週連続で支えられています。今週も明日の締日で0.5920未満になるかを確認します。

さて実際の相場は、先週「…底値は17日の0.5903でしたので、括弧内の2つ目のサポートで止まり、そこで小休止しています。今週初もこの0.59サポートを試し、一段安狙い継続の形です。日足終値で0.59未満なら0.5820方向のトライになります。NZドルも短期的には売られ過ぎになっているので、どこかのタイミングで戻りがありそうですが、7月14日高値からの抵抗線が0.6025にあるので、日足終値でこれを越えたこと確認してから一段の戻り高トライになります」としましたが、底値は金曜日の0.5885までで、終値はまだ0.5900台を維持しています。

NZドル売られ過ぎの時間調整が続いています。今週もこの底値0.5885未満の終値になるかをみます。切れた場合は0.5870、0.5840、0.5810〜20の順にサポートがありますが、最後は今年7月28日以降の底値を結んだもので、このラインにここまで4回程度サポートされているので、ショートしてもある程度は手仕舞いした方が良さそうな水準です。上値は7月14日高値からの急激に下がる抵抗線が0.5960〜70にあり、金曜日には0.5920になるので、週後半の戻りには気を付けます。越えた場合は心理的壁の0.60、0.6040に抵抗線があります。
（1NZドル＝0.5918米ドル、8月28日11：30）