ドル円、乱高下しつつも方向感を見出せず。本日は米6月雇用統計がメインイベント(7/7朝)

6日(木)のドル円相場は乱高下しつつも方向感を見出せず。

ドル円、乱高下しつつも方向感を見出せず。本日は米6月雇用統計がメインイベント(7/7朝)

ドル円、乱高下しつつも方向感を見出せず。本日は米6月雇用統計がメインイベント

〇ドル円、日経平均の大幅続落等に欧州時間に143.56まで急落後、一時144.66レベルに反発
〇PMI、ISM非製造業指数、ADP雇用統計等の米指標が軒並み予想比改善したこと等が背景
〇買い一巡後は欧米株価の下落等に144円台前半に反落
〇ユーロドル、独指標の好調等に米国時間に1.0901まで上昇するも失速、1.08台でもみ合う
〇ドル円乱高下するも地合いの強さ変わらず
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日、今週のメインイベント米6月雇用統計(21:30)に注目
〇本日の予想レンジ:143.50ー145.50

海外時間のレビュー

6日(木)のドル円相場は乱高下しつつも方向感を見出せず。(1)日経平均株価の大幅下落や、(2)上記1を背景としたリスク回避の円買い圧力、(3)7/3安値143.99を下抜けたことに伴う短期筋のストップSELLが重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値143.56まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米6月ADP雇用統計(結果49.7万人、予想24.1万人)の力強い結果や、(5)米6月総合PMI(結果53.2、予想53.0)の市場予想を上回る結果、(6)米6月ISM非製造業景況指数(結果53.9、予想51.2)の力強い結果、(7)米5月JOLTS求人件数(結果982.4万人、予想997.0万人)の市場予想を上回る結果、(8)ダラス連銀ローガン総裁による「さらなる利上げが必要」とのタカ派的な発言、(9)米長期金利の急上昇(日米金利差拡大に伴うドル買い・円売り)が支援材料となり、日本時間23時過ぎに、高値144.66まで急伸しました。

もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(10)欧米株の大幅下落や、(11)上記10を背景としたリスク回避の円買い圧力、(12)米6月雇用統計を控えたポジション調整が重石となり、本稿執筆時点(日本時間7/7午前5時30分現在)では、144.12前後で推移しております。

6日(木)のユーロドル相場は乱高下しつつも方向感を見出せず。アジア時間午後にかけて、安値1.0833まで下落するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ECBによる金融引き締め長期化観測や、(2)上記1を背景とした欧州債利回りの急上昇、(3)ドイツ5月製造業受注(結果+6.4%、予想+1.0%)の力強い結果が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0901まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)米経済指標(米6月ADP雇用統計や米6月ISM非製造業景況指数など)の力強い結果や、(5)米長期金利の急上昇、(6)欧州株の大幅下落が重石となり、日本時間23時過ぎに、一時1.0834まで反落しました。もっとも、アジア時間に記録した安値1.0833をバックに下げ渋ると、(7)米雇用統計を控えたポジション調整も相俟って持ち直し、本稿執筆時点(日本時間7/7午前5時30分現在)では、1.0888前後で推移しております。

本日の見通し

昨日のドル円は乱高下(144.56→143.56→144.66→144.12)しつつも方向感を見出すには至りませんでした。但し、日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側で推移していること(一目均衡表転換線も終値ベースで死守)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること、90日移動平均線と200日移動平均線のゴールデンクロスが射程圏内に入りつつあること等を踏まえると、テクニカル的に見て地合いは強いと判断できます。

ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(米経済指標の力強い結果を受けて、次回7/26FOMCでの25bp利上げが92%織り込まれている状況)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(植田日銀総裁は政策修正に対して慎重な見方)、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米金利差急拡大→円キャリートレードの活発化)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。事実、ドル円が年初来安値127.22を記録した1/16時点の日米10年債の利回り格差が3.02%(米10年債3.52%、日10年債0.50%)だったのに対し、現在は3.63%(米10年債4.03%、日10年債0.40%)まで急拡大しております。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(政府・日銀による介入警戒感を背景とした円買い圧力や、株安に伴うリスク回避の円買い圧力の影響は限定的なものに留まると判断)。尚、本日は今週のメインイベントとして注目されている米6月雇用統計(21:30)に注目が集まります。直近で発表された雇用関連指標の強さに鑑みると、本日の米雇用統計は力強い結果になる可能性が高いため、米国時間帯のアップサイドリスク(ドル円急伸リスク)に注意が必要でしょう(米株市場が大崩れしない場合はドル円が年初来高値145.07を突破する可能性も十分あり)。

本日の予想レンジ:143.50ー145.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、乱高下しつつも方向感を見出せず。本日は米6月雇用統計がメインイベント

ドル円日足

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