ユーロ圏・米国の6月PMI景況指数速報値
本日、ユーロ圏及び米国の6月PMI指数の速報値が発表されます。前回5月分は欧州で製造業・サービス業共に予想以下となり、一方、米国は製造業が50未満になりましたが、サービス業は予想を上回りました。全体を見ると、2022年11月以降、欧米共に製造業が好悪判断の50未満が続き(米国は4月PMIが一度50越えになりました。ISMは50未満)、サービス業は50を越えています。
今回6月は概ね前月比横這い予想で、予想通りなら欧米共に製造業の景況観は未改善、サービス業は堅調推移を維持することになります。
今回の数値で気になる点は米国の製造業で、予想レンジの最大は51.4まであるので、もし50を越えるとサプライズになり、ドル買い材料になりそうです。50を越えない場合は、予想より上か下かの判断になりそうですが、FRBもECBも景気よりインフレ低下を優先しているので、利上げ継続により先行き経済の鈍化の可能性が高く、その通貨の売り材料となる可能性を秘めているので、時間経過で円全面安の流れに変化が出始めると要注意になります。
ユーロ圏6月PMI指数
(1)ユーロ圏製造業PMI景況指数
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(2)ユーロ圏サービス業PMI景況指数
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米国6月PMI指数予想
(発表時間22時45分)
製造業 5月は48.4(←予50.0) 6月:48.5(レンジ47.9〜51.4)
サービス業 5月は54.9(←予52.5) 6月:54.0(レンジ52.0〜55.0)
(今回予想:2023年6月23日8時30分現在)
下図は3地域の製造業PMI指数(米はISM)です。日本は6月のPMIが50.6と好悪判断の50を越えています。欧米は未だ50未満で、日本の改善は相場では材料視されていません。ユーロ圏や米国は下降局面からは脱却していますが、まだ50未満の底練りの状況にいます。底流でのファンダメンタルズの改善には留意したいと思います。
ユーロ製造業PMI指数(青)と米(灰)ISM製造業指数、日本(オレンジ)PM I製造業指数
青の矢印:6月ユーロ圏製造業PMI指数予想値
赤:50
下図はユーロドルの週足チャートです。昨年9月26日週底値からのサポートA(=1.1100)を、5月15日週に下抜けてからユーロ売り先行になり、現在のAは抵抗線になっています。
今年1月2日週底値からのサポートB(=1.0595)とそこから平行に上げたC(=1.1135)で緩やかなユーロ高を形成しており、現在はこのAとC方向への上値トライの中にいます。このBとC内に3月13日週底値からのサポートD(=1.0670)があります。従い当面はAとD内での推移になりますが、日足を見ると1.1000〜20ゾーンに抵抗線あり、一方6月7日底値からのサポートが1.0900にあるので、まずは1.0900〜1.1020レンジでどちらに抜けるかを確かめる状況にいます。
今日のPMIでも予想の範囲内に収まればまだこの狭いレンジになりそうですが、ポイントは米国製造業の50越えがあるか無いかになりそうです。
(2023年6月23日10:10、1ユーロ=1.0955ドル)
オーダー/ポジション状況
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