シカゴポジション(CME)390
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年6月13日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週締日までの4通貨は、シカゴの相場観通りに積み増したのは豪ドルのみ、ユーロはポジション調整、NZと円は様子見になりました。
まずは豪ドルですが、ネットショートのポジションは積みましていますが、中身は総枚数を大きく減らしリスク回避しています。この1週間で総枚数を26,000枚減、2週間では42,800枚減になっています。3年前のパターンではここでショート手仕舞い、その後は豪ドル高に戻した結果となっていますが、今回は豪ドルロングの方を多く手仕舞いしたので、結果ショート増になりました。しかし、現在相場は5月30日の締日終値が0.6517、6月6日が同0.6669、13日が0.6766、現在が0.6860付近ですので、相場付きは3年前と同じ様になっています。従い、シカゴは明日の締日ではショート減の可能性が高いと思われます。もし減っていればシカゴのショート戦略は一度終わり、次の機会待ちになります。逆にネットショート増、総枚数増なら豪ドル高への戻りもそろそろ高値とみていることになります。
NZドルは全く変わっていないので、この通貨からのオセアニア先行き相場観は見えていません。
円は前週に続きネット10万枚ショートをキープしました。総枚数でも僅かながら増加しているので、まだドル先高観を維持しています。6日締日終値は139円63銭、13日は140円22銭でしたが、現在は直近の高値を越える142円手前まできているので、もし明日の締日でネット12万枚付近(前回の12万枚越えは2018年1月でした)までショートを積み上げていれば、次の目安の15万枚方向への布石であり、シカゴにとってドル高相場はここでは止まらないことになります。
ユーロはやや手仕舞いしてきました。6日締日終値は1.0691、13日が同1.0793でしたので、やや手仕舞いした感じでしたが、現在のスポットは1.09台半ば付近ですので、いよいよユーロ高に弾みがつくのかを見極め状況にいます。
シカゴにとってやれやれとなるか、1.10〜1.11が通過点になるか正念場にきていることになります。
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
チャートの青の棒グラフを見ると、ポジションは完全に昨年8月の水準(図中〇印)まできました。3年前の同じポジションの動きの比較では、今回の2週目でやや違いましたが、総枚数減の動きは同じであり、更にスポットはかなり豪ドル高に戻しているので、可能性としてはシカゴの豪ドルショート戦略は一度終了した感じがします。チャートでは黒の緩やかな豪ドル高トレンドライン(0.6370〜0.7110)内にいて、昨年10月11日底値(0.6272)と3月7日週底値(0.6592)及び4月25日週底値(0.6625)を結んだ緑の抵抗線が0.6710にありますが、既に13日締日終値0.6766で越えており、現在のスポットは黒のトレンドライン上限に向かう動きになっています。終値ベースのチャートでも目先は豪ドル高方向への戻りを示唆しています。
さて、実際の相場は、先週「…週足ではこれまでの抵抗線0.6720が今週は0.6700に下がりサポートとなっているので、今週末の下値目途になります。目先の流れは豪ドル安下での戻り模索になり、抵抗線としては0.6800〜10、0.6840〜50、0.6870〜80、0.6900〜10の順にあります。どこまで戻れるかになります」としましたが、先週の底値は0.6732、高値は金曜日の0.6900でした。
括弧内の最後の抵抗線までトライし、やや跳ね返されています。まだ豪ドルは戻り高の中にいます。最初のサポートが0.6800にあり、これを切れてしまうと下押し先行で、やや押しが深くなりそうです。その場合は0.6720、0.6680の順にサポートがあり、後者は今年2月2日高値からの抵抗線を上抜けたサポートですので、万一これ以下に潜ると再度豪ドル安の流れに戻ります。上値は0.6900を越えてくれば、0.6940、0.6970〜80、そして心理的壁の大台代わり0.7000になります。
先週豪州失業率時に添付した週足チャートでも豪ドルの戻り高トライの中にあるとしましたが、重要な抵抗線は0.6940、サポートは0.6810になっています。
(1豪ドル=0.6837米ドル、6月19日12:40)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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