米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表
水曜日に開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。金利面では事前予想通りの据え置きとなりましたが、ドットプロットではFFレートが2023年に3月時5.1%だったのが、今回5.6%になり、年内あと2回の利上げを示唆しています。ドル円は139円台前半から140円台乗せとなりました。
(1) FOMC声明文記者発表要旨
最近の指標は経済活動が緩やかなペースで拡大を続けていること示唆している。雇用の伸びはここ数ヶ月強固であり、失業率は低いままである。インフレは依然として高いままである。
米国の銀行システムは健全で回復力がある。家計と企業向けの与信引き締め状況が、経済活動や雇用、インフレへの重石になるかもしれない。これらの影響程度は不透明である。委員会は引き続き、インフレリスクに対し細心の注意を払っている。
委員会は最大雇用とより長期に亘りインフレ2%目標を達成することを目指している。これらの目標を支援するために、委員会はFFレートの目標レンジを5.00〜5.25%に据え置くことを決定した。今回の会合で目標レンジを据え置くことで、委員会は追加情報や金融政策への示唆するものの見極めが可能となる。インフレ率を時間経過で2%に戻すため、適切となる追加的な政策引き締めの範囲を決定する際に、委員会は金融政策の累積的引き締めや、その金融政策が経済活動やインフレに与える影響のラグ(遅効性)、あるいは経済や金融の進展度合いを考慮する。
加えて、委員会は国債、機関債、不動産担保証券の保有を継続的に削減していくことになる。これは以前に公表された計画に記載されている。委員会はインフレを2%目標へ回帰させることを強く付託されている。
金融政策の適切なスタンスを査定するにあたり、委員会は経済見通しに対し入手する情報の示唆するものを引き続き監視していくつもりである。もし委員会の目標達成を妨げるリスクが生じた場合、委員会は金融政策スタンスを適宜調整する用意がある。委員会の査定は、労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待、金融および国際情勢に関する分析を含む幅広い情報を考慮にいれる。
金融政策行動に対する賛成票:パウエル議長、ウィルアムズ副議長、マイケル・バー、ミシェル・ボウマン、リサ・クック、オースタン・グールスビー、パトリック・ハーカー、フィリップ・ジェファーソン、ニール・カシュカリ、ローリー・ローガン、クリストファー・ウォラー。(全員賛成)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(2)FRB経済見通し中央値(6月時改定)
今回6月は前回3月見通しと概ね変わっていませんが、コアのPCEを上方修正し、また年内の利上げが残り2回を見込んでいます。その後のFFレートは高止まり予想に変わっています。ドットプロットの詳細(分布)は下記(3)をご参照願います。
(3)ドットプロット(6月の赤字部分は3月時予想では無かった水準です)
(前回3月)
(予想委員18名)
(今回6月)
(予想委員18名)
尚、CME Fedwatchは次回会合(7月26日)のFFレートに関し、@6月14日現在とA6月15日現在でやや利上げの割合が増えています。
(2023年6月15日12:40 1ドル=141円01銭)
オーダー/ポジション状況
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