米5月鉱工業生産指数の予想
本日は小売売上高の45分後に5月の鉱工業生産指数(IP)と同設備稼働率(CU)が発表されます。
前回4月はIPが上回り、CUは横這いでした。このIPが予想を上回ったことで前回はドルが買われましたが、内容的には3月数値の大幅下方修正によるもので、実数では修正前の元の3月数値から横這いでした。下図を見ると、青のIPは2020年5月(黒のライン)を底にして3年近く上昇してきましたが、ここ数ヶ月は昨年7月と9月の高値を結んだ緑の線からは下回っており、下降トレンドの中で横這いになっている形です。先行指標のNYは今年3月の▼21.10を底に回復の兆しなのか、あるいは踊り場なのかの状況にいますが、オレンジ色の矢印はまだ下降を示していますので、IPも下降の流れにいます。NYがプラスに回帰するか、IPが緑の線を越えていくまでは製造業の回復はないと思います。相場に関しては、材料過多で消化不良になると思いますので、ECBと小売売上高が同じ方向(ドル買い方向か、ドル売り方向)になった時、このIPが同じ向きの結果で材料視されそうです。
今回予想
今回予想2023年6月15日8時00分現在
鉱工業生産とNY連銀製造業景況指数
青の矢印が今回の発表値予想、赤い線はゼロ
下図はユーロ円の週足チャートです。ドル絡みの指標で、通常ならあまり関係ないチャートですが、今日はECB公表後の指数ですので、クロス円を添付しました。
昨年8月1日週底値からのサポートA(=141円70銭)に支えられて、ユーロは大幅に買われています。昨年10月17日週高値と今年5月1日週高値を結んだ抵抗線B(=152円70銭)があり、既に今日の東京市場でその近辺まできています。もしこれを越える状況になれば、次の方向性は3月20日週と5月1日週底値を結んだサポートだったCが5月上旬に下抜け、現在は156円で抵抗線になっています。因みにラインAと平行にして昨年10月17日高値を起点にトレンドラインを作れば目安は154円60銭辺りになります。
一方で、3月20日底値のサポートラインD(=149円90銭)があり、ここを週足終値で守られないと、ユーロ高からの調整入りになります。その際は横サポートのE(=148円60銭)が次の下値目途になります。
今日のECBで材料出尽くしになるか、議事内容と記者会見が鍵を握っていそうです。
(2023年6月15日10:40 1ユーロ=152円28銭)
オーダー/ポジション状況
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