オーストラリア2016年第3四半期輸出入物価指数
2012年以降4半期比ベース比較(出所:オーストラリア統計局)
本日(27日)、豪州の輸出入物価指数が公表されました。
輸入物価は前四半期比▼1.0%(前年比▼5.1%)、輸出物価は+3.5%(前年比▼5.4%)
となりました。
上図は豪州統計局から公表された四半期ベースの数値ですが、左図が輸入物価、右図が輸出物価のチャートになっています。2016年になって輸入物価がマイナス傾向となり、それが国内物価に波及していることが解ります。
一方で、輸出物価は過去2年近くに亘る鉱山関連の商品輸出価格の下落が止まり、上昇を始めています。例えば、原油や潤滑油は前期比+5.2%となりました。但し、前年比ではまだ▼14.9%になっています。
この物価指数を見ると、貿易収支上は黒字傾向となりますので、豪州にとってはプラス要因ですが、国内物価へのデフレ圧力は改善しません。引き続き中銀にとっては悩み多い指標になっています。
豪ドル/米ドル相場は、発表前に1豪ドル=0.7640〜50米ドル近辺で推移していましたが、発表後0.7625付近まで下落しました。輸入物価指数がまだマイナスとなり、デフレ払拭をできない状況に、先行きは依然金融緩和方向との思惑になっている様です。下値サポートは31日線の0.76付近にあります。来週1日火曜日に豪州中銀金融政策が控えているので、31日線(0.7609米ドル)を切るまでの動きにはなり難いと思われます。上値は0.7650に目先の抵抗線が控えています。
(10月27日15:00、1豪ドル=0.7634米ドル)
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